1月に4年ぶりの新曲「ウォント・スタンド・ダウン」を発表した
MUSEが、通算9枚目のアルバム『ウィル・オブ・ザ・ピープル』を8月26日(金)に発表します。日本ではソニーミュージックへの移籍第1弾となる作品。また、発売に先駆けて、アルバムに収録される新曲「コンプライアンス」が公開されました。
アルバムは全10曲収録。MUSEによるセルフ・プロデュースで、複数のグラミー賞受賞歴を持つセルバン・ゲニアが8曲のミキシングを手がけたほか、「ウォント・スタンド・ダウン」をダン・ランカスターがミキシング、「キル・オア・ビー・キルド」ではアレックス・フォン・コーフが追加のリミックスを行なっています。
バンドのフロントマン、マシュー・ベラミーはアルバムについて「『ウィル・オブ・ザ・ピープル』はロサンゼルスとロンドンでレコーディングされた作品で、世の中で高まる不確実性や不安定性に影響を受けている。パンデミック、ヨーロッパの新たな戦争、大規模な抗議活動や暴動、内乱未遂、欧米の民主主義の揺らぎ、権威主義の台頭、山火事や自然災害、そして世界秩序の不安定化。そういったことすべてが『ウィル・オブ・ザ・ピープル』の世界観を特徴づけている。今は西側の王国にいる僕たち全員にとって不安で恐ろしい時代だ。そして僕たちを長い間育んできてくれた自然界は正真正銘の脅威にさらされている。このアルバムはそれらの恐怖や、次にやってくるものへの準備をパーソナルな形で切り抜けていく作品なんだ」とコメント。
ニュー・シングル「コンプライアンス」については、「この曲は権威主義的なルールに服従して、排他的な集団に受け容れられるために偽りの中に安住することを歌っているんだ。脆弱な時代には、ギャング、政府、虚偽情報、ソーシャル・メディアのアルゴリズム、宗教が僕たちを誘惑して、独断的な規則や歪んだアイディアを作って従わせる。そういった連中は気分が安らぐような神話を売りつけたり、真実を説明できるのは自分たちだけだと言ってきたりしながら、同時に僕たちの自由、自主性、そして独立的な考え方を抑えつける。僕たちは単に強制されるだけじゃなくて、やつらが選んだ部外者たちに対して日々憎悪を向けさせられ、僕たち自身の理性や思いやりといった心の声には目をつむるように、追い詰められ、怯えさせ、統制される」と語っています。
公開されている「コンプライアンス」のミュージック・ビデオは、
ロイクソップなどのミュージック・ビデオを手がけるジェレミ・デュラン監督によりポーランドで撮影されたもの。
ライアン・ジョンソンが監督した2012年のSF映画『
ルーパー』にヒントを得て、マスクをした3人の子供たちが未来の自分たちを破壊することにより、ディストピアの抑圧的な世界から逃れようとする姿を追う作品となっています。
Photo by David Avalos