Juice=Juice・
稲場愛香の卒業コンサートが、5月30日に東京・日本武道館にて開催され、稲場が同公演をもってグループおよび
ハロー!プロジェクトを卒業しました。
稲場愛香は、2014年に結成された
カントリー・ガールズでの活動および卒業を経て、2018年6月にJuice=Juiceに加入。2021年にはサブリーダーにも任命され、約4年間にわたりJuice=Juiceで活動してきました。
今回の卒業公演は今春からスタートしていた〈Hello! Project 2022 Spring CITY CIRCUIT「Juice=Juice CONCERT TOUR 〜terzo〜」〉の千秋楽を飾る公演になります。当日は新型コロナウイルス感染予防対策がとられた上で約9,000人を動員。さらに、ライヴの模様はフジテレビTWOにて生中継され、全国47都道府県の映画館でライヴビューイングも実施されました。
[ライヴ・レポート] 会場が開演を待ちわびる拍手で埋め尽くされ、稲場のメンバーカラーであるホットピンクの光で会場が染まりメンバーが登場。「Va-Va-Voom」でライヴがスタートする。この日はJuice=Juiceの最新アルバム『terzo』から新曲3曲がライヴ初披露。序盤ブロックでは「POPPIN' LOVE」の可愛さ全開な軽快サウンドでステージを盛り上げた。
MCでは中継・ライヴビューイング参加の方へ向け「皆さんにも熱い思いが伝わるように“がんばりまなかん”していきます!」とマイクをとった稲場。さらに会場の観客にむけては「イヤモニをしてても皆さんの拍手が聴こえるんですよ!まだ3曲なのにすごい拍手」と興奮と緊張の入り混じった笑顔で観客席を見渡した。
序盤から熱気が充満する武道館の360度ステージで、Juice=Juiceの鉄板ナンバーである「『ひとりで生きられそう』って それってねえ、褒めているの?」を披露。さらに春ツアーでも披露されていた「STAGE〜アガッてみな〜」で会場のボルテージを上げ、ライヴ初披露のソウルフルナンバー「ノクチルカ」、「G.O.A.T.」のパフォーマンスでも会場を魅了していく。
MCをはさみ、中盤では稲場がメンバーとの少数ユニットでパフォーマンスするメドレーブロックが登場。このブロックは稲場の思い入れが反映された楽曲セレクトになっており、有澤一華・入江里咲・江端妃咲ら初武道館ワンマンを迎えた新メンバー組とは「初めてを経験中」、工藤由愛・松永里愛とは彼女たちの初参加曲「好きって言ってよ」、井上玲音とは動画企画でともに歌った「微炭酸」、植村あかり・段原瑠々とは、これからのJuice=Juiceを託す意味で「続いていくSTORY」を披露。「続いていくSTORY」の後半ではメンバー全員がステージに集結し、未来への思いをしっかりと歌い上げた。
「どの時代にもまなかんの声はとてもとても温かく、ずっと側にいてくれたなってありがたみを感じながら歌わせていただきました」というリーダー・植村あかりの言葉から、ライヴは後半へ、ニュー・アルバムから「雨の中の口笛」「Mon Amour」と披露したのち、「Fiesta! Fiesta!」から一気にアップ・ナンバー5曲で駆け抜け、Juice=Juiceファミリー(ファン)との一体感を生み出す「Familia」で本編を締めくくった。
アンコールでは、稲場が大きなリボンをあしらったホットピンクのドレスに身を包んでステージに登場した。ソロ歌唱曲として彼女が選んだのはハロー!プロジェクト モベキマスの楽曲「もしも…」。自分の好きなアイドルソングで、ファンやメンバーからも愛された“あざとい”可愛さを思いきり輝かせ、大きな拍手を浴びた。さらにメンバー全員がステージに登場し、「シンクロ。」で残り少ないステージ時間を稲場とともにする。
曲後、稲場が手紙を読み上げる。ハロー!プロジェクト加入から現在に至るまでの日々と、各メンバーへの思いを丁寧に綴った長い手紙となった。「歴代の先輩方もおっしゃっていた、いつの時代のJuice=Juiceも最高って言ってもらえるようなグループに。それがまた明日からでもすぐに更新できるみんなだと確信しています」「これまでの私の活動を通して、誰かの力になれたかもしれない!と思えたときに、心から喜びを感じることができました。そんな喜びをたくさん感じられた私のアイドル人生は、本当に幸せでした!これからの私も、ひとりの人間として自分を磨き、もっともっと強く成長したいと思ってます。また皆さんにお会いできる日を楽しみに、がんばりまなかんしていきます!約9年間、本当に本当にありがとうございました!」と稲場。
また、手紙のあとにはメンバー達から一人ひとり稲場への言葉も伝えられた。
「稲場さん、ご卒業おめでとうございます。心の底から素敵な方だと思っていました」と江端妃咲、「未経験で入った私に、できるまで教えてくださったことが本当に嬉しかったです」と入江里咲。有澤一華も動揺を押さえつつ「“いちかは話しやすいよ”っていつも言ってくださって、私稲場さん大好きなんです。この気持ちをもっともっと伝えたかった」と語る。
松永里愛は「稲場さんとは背中合わせにパフォーマンスすることが多かったんですが、いつも背中越しにパワーをもらっていました」、工藤由愛は「私の初めての先輩が稲場さんでした。こんなかっこいい先輩がいたからには、後輩の子にもそれが言えるように頑張っていきたいと思います」。井上玲音は本番前に話をする機会がなかったことを悔やみながら「卒業しないでって気持ちが伝わってしまっているかもしれないけど、それに対して“申し訳ない”って思わないでほしい。胸を張って歩いていってほしいです。これからもメッセージをこまめに送りますので、レスポンスをお願いします」。
稲場とともにグループのサブリーダーを務めていた段原瑠々は、「本当に唯一無二というか、まなかちゃんがたくさんの愛で包んでくれてそれが安心だったし、サブリーダーとしていろんな景色を2人で、隣で、一緒に見ることができて嬉しかったです」。そして植村あかりは「リーダーになってから初めて送り出すのがまなかになりますが。良かったと思います。だって大好きだから。その気持ちをずっと悔いのないように伝えてきましたし、これからも伝える予定です。まなかがJuice=Juiceにくれたものは偉大で、大きさでは測れないけどそれに救われました。まなかが、私達のことを“大丈夫と確信している“と言ってくれたので、私達も自信をもって歩んでいこうと思います」という言葉を贈った。
メンバー9人での公演、アンコールラストを飾ったのは稲場本人が選んだ「如雨露」。「心に寄り添ってくれる歌詞が好きです。歌詞に出てくる“私”のような存在になれるように、みんなで歌いたいと思います」と最後までJuice=Juice愛をみせた歌声で会場を包み込み、この日の公演は幕をおろした。
稲場愛香は今後、事務所との契約は継続したまま新しい活動のかたちを模索していく。なお、5月30日の卒業公演で披露したソロ曲「もしも…」が5月31日(火)から配信リリースされることも決定した。
Juice=Juiceは春ツアーを終え、7月からは春公演のアンコールツアーとなる〈Hello!Project 2022 Summer CITY CIRCUIT「Juice=Juice CONCERT TOUR 〜terzo bis〜」〉をスタートさせる。明日からすぐにも更新されていくその活躍に、引き続き注目してほしい。


