数々の傑作を生み出し日本中を震撼させてきたベストセラー小説家・
湊かなえが「これが書けたら、作家を辞めてもいい。そう思いながら書いた小説」とまで語った渾身の作品で、累計発行部数100万部を超える(6月6日現在)『母性』(新潮文庫刊)が映画化。公開日が2022年11月23日(水・祝)に決定しています。監督を務めるのは海外からも注目を集める名匠・
廣木隆一。そして、この度、キャストとポスター・ヴィジュアル、特報映像が公開されました。
歴代の湊かなえ原作の映画化作品といえば豪華俳優陣が話題となりましたが、本作も映画化発表時から、物語の主役となる母と娘を誰が演じるのか大きな話題となっていました。母性を持てず、娘を愛せない母親・ルミ子を演じるのは、ドラマ『
ライアーゲーム』『
SPEC』『
コード・ブルー』などの大ヒット・シリーズと朝ドラ『
スカーレット』で見せた確かな演技力で、いまや国民的女優としての地位を不動のものとした
戸田恵梨香。クランクアップ時に「今までの役でずば抜けて難しかった」と語るように、娘を愛せない母親の複雑かつ危うい姿を熱演し、新境地で魅せます。母性を求め、母に愛されたい娘・清佳役には、ドラマ『
3年A組-今から皆さんは、人質です-』『
半分、青い』と大きく飛躍を続け、2021年公開映画『そしてバトンは渡された』の好演で、日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞、人気と実力を兼ね備える若手女優の筆頭・
永野芽郁。母に愛されない娘の揺れ動く感情を、繊細かつミステリアスに演じます。
戸田と永野といえばドラマ『
ハコヅメ〜たたかう!交番女子〜』で先輩・後輩役として共演し息の合った掛け合いが話題となりましたが、本作では初の母娘役に挑戦。戸田は「真っ直ぐな目からは清佳を彷彿させる強さと説得力があり、すんなり溶け込む姿を見て、益々私を勇気づけてくれました。本当に頼れるペアです」、永野は「ルミ子を演じている時の雰囲気は普段のお人柄とは全く違って、間近で見ていて圧倒されました。私が疑問に思うことまでも一緒に解消してくれる心強すぎる方でした」とお互いについて語り、お互いへの信頼関係をのぞかせます。確かな演技力を兼ね備えた2人が全く新しい母と娘の物語を紡ぎます。さらに、ルミ子の実母“お上品なママ”役には
大地真央、ルミ子の夫の母“口が悪すぎる義母”役には
高畑淳子が決定。演技派のベテラン女優2人が狂気の母親を怪演。さらに、ルミ子の夫“無関心父”役に
三浦誠己、ルミ子の親友“わけ知り顔女”役に
中村ゆり、ルミ子の義妹“依存しすぎ娘”役に
山下リオほか、濃すぎるキャラクターを実力派俳優陣が演じます。
合わせて公開となった特報映像は、戸田恵梨香演じるルミ子の「愛能う限り、娘を大切に育ててきました」という告白めいたセリフとともに、地面に横たわる女子高生の姿とネット上の高2女子死亡記事が映し出される不穏な雰囲気で幕を開けます。そして〈1つの事件〉が母(戸田恵梨香)と娘(永野芽郁)それぞれ〈2人の証言〉で語られていきます。「何をすれば、母は愛してくれるのだろうか」とつぶやく娘の清佳。交差する母と娘の視線。母と祖母(大地真央)に挟まれて歩いていたはずが、いつの間にか母が中心にいる映像に切り替わるように、語られる視点によって180度見えかたが逆転していく映像が見るものを惑わします。そして燃え盛る家から娘を背負いながら逃げる母の姿と泣き崩れる娘。最後には首にロープがかかった状態で横たわる娘に手を差し伸べ「愛してる」と囁きながら、怒りとも嘆きともとれる狂気の表情を浮かべる母の姿が。いったいこの母娘に何があったのか?事件はなぜ起きたのか?そしてタイトル「母性」が意味するものとは……!? 衝撃の結末を予感させる特報映像となっています。
こちらも合わせて公開となったポスター・ヴィジュアルは、座ってこちらを見ている清佳(永野芽郁)の後ろで、清佳の首に手を添えながら、悲しみとも怒りともとれる表情を浮かべるルミ子の姿が印象的なヴィジュアルとなっています。背景で混ざり合うピンクと緑の絵具が、母と娘の心情を表しているようでこの母娘に何があったのか?観る者の想像を駆り立てるものとなっています。コピーの「母の愛が、私を壊した。」が意味するものとは……!? 一つの事件、母娘2人の語り手。物語は、あなたの証言で完成します。この秋、誰も観たことがない母娘の物語にご期待ください。
[戸田恵梨香 コメント]――オファーを受けた理由について私自身の年齢や経験を考えると娘の清佳に近く、ルミ子を演じるには演技力含め全ての要素が足りないと感じました。素直にその気持ちを伝えたところ、作品の構成から役についての事や目的、目標、そして何故私なのかをとても丁寧に説明して頂きました。その熱い想いを一緒に背負いたいと思い、お引き受けしました。――役柄への思い、役作りについてルミ子は母への想いが強く、母の世界の中で生きている女性です。
脚本のト書きに「母と似た格好をしたルミ子」と書かれていたので、クランクインする前に母役の大地さんの声や喋り方、佇まいを目に焼きつける事が唯一ルミ子に近づける方法でした。ルミ子自身が自分に気づいていないところもあり、試行錯誤を続けましたが本当に難しい役でした。芝居には正解がないと言われていますが、未だに探している自分がいます。もうクランクアップしたのに。笑――永野芽郁さんとの共演の感想透き通る肌や目、心には「支えてあげたい」「守ってあげたい」と思わせる力があり、私個人の母性が邪魔をしてとても苦労しました。笑 とは言ったものの真っ直ぐな目からは清佳を彷彿させる強さと説得力があり、すんなり溶け込む姿を見て、益々私を勇気づけてくれました。本当に頼れるペアです。[永野芽郁 コメント]――オファーを受けた理由について戸田恵梨香さんと共演できること。
湊かなえさんの作品に出演できること。
それが私の中の決め手でした。――役柄への思い、役作りについて脚本を読んで「難しいな、どうしようかな」と思いました。
清佳とルミ子は親子なのに、私の知っている親子像とは違って戸惑いましたが、清佳の内側にある強さや、母に対しての思いを自分なりに考えながら撮影に挑みました。
完成作を観た今でも、清佳の解釈は合っていたのだろうかと不安に思うところはありますが…母と、自分と、向き合い続けた撮影期間でした。――戸田恵梨香さんとの共演の感想今作で初めて共演させていただけることになり、とても嬉しかったです。
ルミ子を演じている時の雰囲気は普段のお人柄とは全く違って、間近で見ていて圧倒されました。
私が疑問に思うことまでも一緒に解消してくれる心強すぎる方でした。
戸田さんの役と向き合う姿を見て、私自身とても影響を受けました。
またお芝居をしている戸田さんを間近で見たいです!©2022映画「母性」製作委員会