スラップ・ハッピーの
アンソニー・ムーア(Anthony Moore)が、お蔵入りアルバム『
アウト』(1976年)につづいて1979年にA. More名義でリリースしたアルバム『
フライング・ダズント・ヘルプ』を6月8日(水)に紙ジャケット仕様で再発売することを発表。
1979年、アンソニー・ムーアは、当時はリリースされなかった1976年の『アウト』につづき、70年代後半の英ロンドンの音楽および社会的な力の革命的な流れに目を向け、『フライング・ダズント・ヘルプ』を発表。彼がスラップ・ハッピー時代から開拓してきたすばらしきアート・ポップの領域を、ラジオとアンダーグラウンド・サウンドのハイブリッドとして輝かしく進化させました。新しいマスタリングと改良されたアートワークにより、また新たな革命の時代のアルバムを提示しています。
アンソニーは本作において、精巧でありながら親しみやすく、荒々しく、美しく、エモーショナルで、少し危険な音楽風景を創出しています。フォーク・ロックを根源的な資質に持つという高品質のポップ・ソング集『アウト』から一転、アンソニーは『フライング・ダズント・ヘルプ』において、とげとげしいアート・パンク的なプロダクションのシンガー・ソングライターの姿を提示し、カルトな傑作を生み出しました。鋭利かつアヴァンギャルドな破片と繊細なヴォーカルで満たされた、高密度の高い音の森を構築しており、再生するたびに少しずつその姿を現していく特別な作品となっています。
本作には、アンソニーが同時期に1stアルバムの制作を手がけた
ディス・ヒートの
チャールズ・ヘイワードらが参加しています。
[柴山伸二(渚にて)推薦文]79年、スラップ・ハッピーとディス・ヒートの間隙をコネクトした闇の才人アンソニー・ムーアが失意と感傷に満ちた過去と訣別してモア(MORE)と改名し謎の新人を装って発表した倒錯的パワーポップの問題作!!