マイルス・デイビス(Miles Davis)の貴重な未発表音源を収録するブートレグ・シリーズの第7弾『ザッツ・ホワット・ハプンド1982-1985:ブートレグ・シリーズVol.7』が9月16日(金)に発売されます。1975年から81年までの一時引退を経て復活した後の80年代前半の音源をCD3枚に収録。このアルバムから、「愛の魔力」の邦題で知られる
ティナ・ターナーの84年の大ヒット曲「ホワット・ラヴ・ガット・トゥ・ドゥ・ウィズ・イット」のカヴァーが公開中です。
この未発表音源発掘プロジェクトは、デイビスが生誕85周年を迎えた2011年にスタートしたもの。今回発売される第7弾には、約4時間にもわたる音源を新たにマスタリングして収めており、DISC 1とDISC 2にはアルバム『スター・ピープル』(83年)、『デコイ』(84年)、『ユア・アンダー・アレスト』(85年)の未発表スタジオ・テイク、DISC 3にはジョン・スコフィールド(g)、ビル・エヴァンス(sax,fl,p)、ダリル・ジョーンズ(b)、アル・フォスター(ds)、ミノ・シネル(perc)とともに出演した83年7月7日モントリオール・ジャズ・フェスティヴァルでのライヴ音源が収録されます。
ライナーノーツは2021年12月に亡くなった音楽ジャーナリスト=グレッグ・テイトが執筆しており、そのなかで、80年代に「なぜそんなに音楽が変化するのか」と尋ねたテイトに対し、マイルスが「あなたが音楽を変えるんじゃない、音楽があなたを変えるんだ。評論家がやれということを演奏するんじゃない、身体がプレイしろということを演奏する」と答えたエピソードが綴られています。
また、6月18日に開催された「レコード・ストア・デイ2022」では、今作のDISC 3に収録されるライヴ音源のアナログ盤『What It Is: Montreal 7/7/83』が、数量限定で発売されました。