ピアニストの
クリスチャン・ツィメルマン(Krystian Zimerman)が、同郷ポーランドの作曲家で、生誕140年を迎えた
カロル・シマノフスキの音楽に焦点を当てた新作『シマノフスキ:ピアノ作品集』を9月30日(金)に発表します。現在、収録曲の「9つの前奏曲 作品1から第2番 ニ短調」が公開中です。
ツィメルマンは、シマノフスキを偉大なピアノ音楽の作曲家として位置づけることを目指し、28年の歳月をかけて研究してきました。このアルバムでは、
ワーグナーなど後期ロマン派の影響を受けた初期、
ドビュッシーや
ストラヴィンスキーと関わった中期、ポーランドの民族音楽に傾倒した後期へと、シマノフスキの変遷していく作風を、ツィメルマンの選曲により味わうことができます。
収録曲は「9つの前奏曲 作品1」から第1番・第2番・第7番・第8番、「仮面劇 作品34」、「20のマズルカ 作品50」から第13番・第14番・第15番・第16番、「ポーランド民謡の主題による変奏曲 作品10」。そのうち、「9つの前奏曲 作品1」と「20のマズルカ 作品50」は、2022年6月に広島県福山市のふくやま芸術文化ホールで録音されました。ツィメルマンは、友人である音響設計家の豊田泰久が設計したこのホールについて「豊田氏のホールでは、すべての音がクリアで、なおかつクッションで包まれるような温かみのある響きが魅力的です」とコメントしています。