大滝詠一が、
はっぴいえんど在籍中の1972年11月25日に発表した、1stソロ・アルバム(通称: 大瀧詠一ファースト)の50周年を記念して、『
大瀧詠一 乗合馬車 (Omnibus) 50th Anniversary Edition』が、発売からちょうど50年後の2022年11月25日(金)にリリース。発売に先駆けて、CDに封入される豪華ブックレットの内容が発表されています。
この1stソロ・アルバムは、“日本ポップス界の巨人”のまさに原点ともいえる傑作として、数多くのミュージシャンに影響を与えてきた作品。特に「指切り」は、
シュガー・ベイブや
田島貴男在籍時の
ピチカート・ファイヴに歌い継がれ、そのルーツとして海外のシティ・ポップ・コンピレーション盤にも収録。当初シングル盤6枚を出してそれを集めた作品集として、アルバム・タイトルも『オムニバス』となる予定でしたが、今回の50周年記念盤は大滝の当初の構想をもとに、『大瀧詠一 乗合馬車 (Omnibus) 50th Anniversary Edition』として発売されることとなります。
また、10年前の40周年時に、大滝本人が再発盤を企画し曲順まで決まっていましたが、諸事情によりリリース出来なかったとのこと。今回はオリジナル・マスターテープから最新マスタリングされ、大滝が望んでいたサウンドが高音質で実現。50周年記念盤はCD2枚組仕様としてリリースされます。
このたび内容が発表された豪華ブックレットは、60ページを超えるボリュームで、収録楽曲の歌詞や録音データに加えて、2012年6月に発売された書籍『大瀧詠一<増補新版>』(河出書房新社)に収載された生前の貴重な大滝詠一のロングインタビュー“『大瀧詠一』ができるまで”を掲載。この20,000字を超えるテキストに、当時インタビュアーだった音楽評論家・
湯浅学による書下ろし原稿『インタビュー後記』も追加されます。
本稿に加えて、1995年3月24日にOo RECORDS(ダブル・オーレコード)のYoo-Loo(ヨーロー)レーベルからCD化された際に掲載された、大滝本人による22,000字を超える書き下ろしライナーノーツも掲載。これは、1972年当時のはっぴいえんどを廻る環境や、ソロ・アルバム制作に至った経緯が詳細に記述されており、大滝詠一が本作に込めた想いや、アルバム収録曲に関する詳しい制作過程がわかる非常に資料的価値の高いテキストとなっています。
さらに、アルバム制作当時の非常に貴重な未公開写真も掲載される予定。“J-POPの始発点 シティ・ポップの元祖”とも言える歴史的名盤の発売50周年記念にふさわしい豪勢な仕上がりとなっています。