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“世の中をヘッドバンギングさせる本”『ヘドバン』初のトークショー開催

掟ポルシェ   2013/12/20 15:55掲載
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“世の中をヘッドバンギングさせる本”『ヘドバン』初のトークショー開催
 話題騒然、バカ売れ中の音楽カルチャー本『ヘドバン』による初のトーク・イベントが12月18日(水)、東京「BIBLIOPHLIC&bookunion新宿」にて開催。雨模様の中集まった幅広い観客を前に、『ヘドバン』梅沢編集長をはじめ、ゲストには掟ポルシェ、音楽ライターの恒遠聖文と、マッド度合いの濃いメンバーが四方山話で盛り上がりました!

 3人の繋がりとなった伝説の音楽雑誌『音楽生活』を振り返るトークから、『ヘドバン』のコンセプトについて(恒遠「勘違いされがちですが『ヘドバン』はメタル本じゃないです、あくまで“世の中をヘッドバンギングさせる本”。もちろんそこにはメタルも入ってきますが、だいたいGG ALLINとBABYMETALが同時に載ってる本なんて他にないですけど、それこそがコンセプト」)、梅沢編集長が『ヘドバン』をはじめるに至ったきっかけから、メタリカ入門話、掟によるカーカスへのクレイジー・ラブ話、そして『ヘドバン』Vol.2で紹介したShitfuckerについてアルバム(掟が個人輸入)を聴きながら紹介と、イベントは続き、梅沢編集長より「(次号について)伊藤政則さんからもいろいろ企画のアイディアを出して頂いてます。ともかく、本が売れてない状況下で皆さんに『ヘドバン』を買って頂いたというのが本当に嬉しいです。これからも面白く楽しい本を“これは買いたい”と思ってもらえる、お金を払ってもらえる本を作っていきたいと思いますので、どうか宜しくお願いします」(梅沢)との言葉でフィナーレを迎えました!

<『ヘドバン』トークショーより>

――伝説の音楽誌「音楽生活」が「ヘドバン」のルーツ

恒遠 「この3人の繋がりは編集長の梅沢さんがこれまで作ってきたマッドな雑誌がベースになってます。“着れないロックTシャツ特集”だとか、早すぎたんだか遅すぎたんだかわかんないような企画ばかりが掲載されてた伝説の『音楽生活』」

梅沢 「最初は“音楽のカタログ雑誌を”という要請があったんですけど、編集部の好みがバラバラで。自分としては信頼のおける本当に面白いライターさんに熱い原稿を書いていただいて、それが混じったものになればと思っていて」

恒遠 「こんな面白い雑誌はなかったです。梅沢さんが興味本位で好きなことだけをやってる(笑)」

 「自分が書きたいことを書いて自分が読む(笑)、『ヘドバン』も同じですけど、まず雑誌が届いたときは最初に自分のページから読みますもん(笑)。また、素材とそれを書く人の組み合わせが面白かったですね。例えば今回の『ヘドバン』Vol.2でもそうなんですけど、怒髪天の増子さんと上原子さんがフラットバッカーを語るとか、梅沢さんならでの意外性のある記事作りで」

恒遠 「『音楽生活』4号ではなんと“メタルゴッド”伊藤政則さんが、セーソク学園新学期開講“バカジャケとは何か?”とか専門学校の教室を借りて企画やってますね。次の5号の企画が“洋楽BAIOHAZARD”。マイケル・ジャクソンに対する熱苦しい思い入れを僕が書いたんですけど、結構彼を神格化した記事になっていて」

梅沢 「当時はマイケルも現在の扱いじゃないですからね。今になって“10年早かったな”って言われました(笑)。そういったマッド度合いの濃い「音楽生活」は、粗いところもあるけど『ヘドバン』のルーツです」

――「ヘドバン」はBABYMETALから

恒遠 「勘違いされがちですが『ヘドバン』はメタル本じゃないです、あくまで“世の中をヘッドバンギングさせる本”。もちろんそこにはメタルも入ってきますが、だいたいGG ALLINとBABYMETALが同時に載ってる本なんて他にないですけど、それこそがコンセプト」

 「初号では228ページ中60ページでBABYMETALを特集して(笑)」

梅沢 「BABYMETALは可愛いのはもちろんですけど、あそこまでちゃんとメタルを分かってて、オマージュのセンスもいいし、メタルに対する敬意があったから特集しました。ラウドパークというガチメタラーのイベントにも出て、出演が発表された時はアンチの声も上がったけど」

 「アレルギーが生まれるくらいの存在、それだけ面白いものだからね」

梅沢 「イベントでは、最初は腕を組んでBABYMETALを観てるガチメタラーがいたんですけど、最後は拍手してました。まだアイドル人気の方が高いと思いますけど、BABYMETALを通じてアイドル・ファンがメタルに入っていくこともあるみたいです」

恒遠 「梅沢さんが『音楽生活』や『インディペンデント・マガジン』とかを編集した後、しばらく地下に潜ってましたよね。それから『ヘドバン』で復活した経緯は?」

梅沢 「書店に行っても読みたい本がなくて、そんな時にBABYMETALの鹿鳴館ライヴを観たんです。メタルをスゴく面白くやってるのにこれを扱える媒体が今はない、じゃあ自分で作ろうかと」

恒遠 「もちろん応援、協力はしますけど、でも、この出版不況の中大丈夫かなぁ〜と、そうしたら、なんと!」

梅沢 「初号は発売5日で重版が決まって、2号は初号の倍くらいの数になって。もちろんBABYMETALのお陰というのもあるんですけど、個人的には『音楽生活』を作ったライターさんたちをもう一度集めたいなと思ったのがありました。みんな10年前からはランクも上がって、その上がった感がちょうどよかった。メタルゴッドの伊藤政則さんも参加していただきました。実は初号ではBABYMETALと伊藤さんの表紙という企画があったんですけど残念ながら実現しませんでした」

 「雑誌は売れてるものを載せる〜とか、広告とかのこともあるから、ある程度まんべんなく扱うのが常じゃないですか。それが初号に続いて単純に好きだってだけで2号目でもBABYMETALを20数ページも取り上げないでしょ(笑)」

梅沢 「商売がらみじゃない企画ばかりですからね、METALLICAにCARCASS、V系スタイル。V系ってありますけどヴィジュアル系じゃ全然ない(笑)。初号はメタルの周辺ばかり扱っていたので、ガチメタラーの方々から結構叩かれましたけど」

――次号の「ヘドバン」は?

梅沢 「『ヘドバン』次号は、現在水面下で企画を進めてます。あれもこれも入るかと(笑)」

恒遠 「僕は幼少期にヴィジュアル・ショックのあるものに惹かれたこともあって、今でもそういうイカレタ物・魔人を探してます。メタルが好きっていうより魔人好きですからね。次号も魔人関連や、パンクメタル方面のコラムを書こうかなと」

 「現在個人的に追跡調査している物件があるので、その結果報告を次号では」

梅沢 「伊藤政則さんからもいろいろ企画のアイディアを出していただいてます。ともかく、本が売れてない状況下で皆さんに『ヘドバン』を買って頂いたというのが本当に嬉しいです。これからも面白く楽しい本を“これは買いたい”と思ってもらえる、お金を払ってもらえる本を作っていきたいと思いますので、どうか宜しくお願いします」
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