大野雄二 2010/04/28掲載(Last Update:10/04/30 12:17)
『ルパン三世』シリーズの音楽を手がけてきた日本屈指のジャズ・ピアニスト
大野雄二率いるルパンティック・ファイヴが、“Lupintic Night”と題したイベントを4月16日(金)に開催しました。会場となった渋谷DUO-Music Exchange-の模様をレポートします。
この日はオープニング・ゲストとして、ダンス・ジャズ・バンドの
クオシモードが登場。すでにお客さんでぎゅうぎゅうになった会場を一気に沸かせるラテン・ナンバーを5曲披露。パーカッションとドラムのソロ・バトルもあるなど、ばっちり会場を盛り上げて次にバトンタッチ。
そこへ、ベーシストが今回から
井上陽介に代わった新生ルパンティック・ファイヴが登場。オープニングのセッションを経て、アップ・ナンバー「MOVE ON UP」、不二子ちゃんのテーマ「ラヴ・スコール」を披露。2月に発売されたアルバム
『LUPIN THE THIRD〜the Last Job〜』にも収録されている、レイドバック感たっぷりの新アレンジのナンバーです。
その後は大野とギター
和泉聡志のなごみ系MCをはさみつつ、人気ナンバーをたて続けに披露。銭形のとっつぁんのテーマ「銭形マーチ」、和泉のギターが冴える五ェ門のテーマ「斬鉄剣」、
マイルス・デイヴィスの「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」をアレンジをパロったという「愛のテーマ」など、緩急をつけた選曲で会場を沸かせます。
そして終盤ではシークレット・ゲストが登場! 今年2月に放映された『ルパン三世 the Last Job』のエンディング・テーマ曲として書き下ろされた「笑う太陽」のゲスト・ヴォーカリスト、
中納良恵(
EGO-WRAPPIN')。レコーディングの合間に抜けてきたという中納は、歌謡曲風のムーディなこのナンバーを鬼気迫る迫力のヴォーカルで熱唱しました。
その熱気をひきついで本編ラストに披露されたのが、4分の6拍子にアレンジされたおなじみの「ルパン三世のテーマ」。メンバー個々のソロもフィーチャーされた聴きどころ満載のニュー・ヴァージョンで、観客も今日一番の盛り上がりをみせていました。
今回披露されたナンバーはルパン・ファンにとってはすべて聴きなじみのある曲ばかりでしたが、新鮮な色合いを持った新アレンジによって、またちがった感覚で楽しめたのではないでしょうか。アンコールで披露された人気ナンバー「炎のたからもの」のソロ・ピアノ・ヴァージョンは、大野のジャズ・ピアニストとしての真髄も感じられるなど、ファンにとって大満足の一夜となりました。