2023年、活動10年を迎えたシンガー・ソングライター
折坂悠太が歌い続けてきた62曲の(歌)詞集『あなたは私と話した事があるだろうか』が刊行されることが決定しました。原点回帰となる弾き語りツアー〈折坂悠太 らいど 2023〉の京都・東京2公演で先行販売。一般販売は10月1日(日)より開始。
『あなたは私と話した事があるだろうか』は、これまでリリースした曲たちに加え、ライヴでのみ披露している詞や未発表の新作詞も掲載されるほか、書き下ろしエッセイ4編を含む全234ページ。ライブラリーや書店のブックディレクション、編集を中心に本にまつわるさまざまな仕事をしているgood and son内の出版レーベル「WORDSWORTH(ワーズワース)」の第1弾として発行されます。
〈折坂悠太 らいど 2023〉の京都・東京公演ともに完売ですが、チケットを持っていない方も開場前グッズ販売時間内にグッズ販売場所にて詩集を購入できるとのこと。
[折坂悠太 コメント]詞をまとめる作業は、長年使ってきた道具に手入れをするような感覚でした。ひときれのパン、ナイフ、ランプ。生き抜くために、今一度持ち物チェック。どうぞ私のかばんを開けて、私をかばんに忍ばせてください。編集の山口博之さん、装丁の山田和寛さん、関わってくださった全ての人に感謝します。[山口博之(編集者) コメント]<ためらいと抵抗の詞学>折坂さんの強烈な個性である歌声や歌唱法、メロディやリズムといった“歌唱”の要素から離れた、もうひとつの独創、言葉=“(歌)詞”を私たちはどんな響きで読むでしょうか。
折坂さんは都合のいい言葉で私たちを安易な納得へと誘いません。言葉にできないものに対して、わかったような言葉で誤魔化すことをせず、目をそらさずに見つ続けるのです。熱狂に巻き込まれることなく傍観するのでもなく、淡々と熱く、ためらいながら、抗いながら、私たちの方を向いています。
折坂さんは私たちに何を話しかけようとしているのか。
歌に乗せて“聴く”だけの言葉ではない、読み、想像し、対話するものとしてこの(歌)詞集をつくりました。ひとり静かにこの本を開き、自分だけの読み方で時間を過ごしていただけたらうれしいです。