これまで
エスペランサ・スポルディング、ジョー・ラヴァーノ、
テレンス・ブランチャードなどさまざまなアーティストのサイドマンとして活躍してきたドラマー、
オーティス・ブラウン三世(Otis Brown III)のデビュー・アルバム『The Thought Of You』(輸入盤)がRevive Music / Blue Note Recordsから登場。リリースに先立ってiTunesで予約開始となりました。本作品には
ロバート・グラスパーがピアノで参加、ロバート・グラスパー・エクスペリメントのメンバーとして知られる
デリック・ホッジもブラウン本人とともにプロデュースに関わっています。
ブラウンのソロ・デビュー作品となる本作のコア・バンドのメンバーは、ピアノにロバート・グラスパー、 サックスに
ジョン・エリス、トランペットにキートン・ハロルド、ベースに
ベン・ウィリアムス。さらにシェドリック・ミッチェル(og)、ニール・フェルダー(g)が特別ゲストとして参加。また、シンガーに
ビラル、
グレッチェン・パーラト、ニッキー・ロスを迎えた曲も収録。プロデュースを務めたのはブラウン本人と昨年自身のアルバム『リヴ・トゥデイ』を発表したデリック・ホッジ。デリックは「オーティスの演奏を一度聴くと、彼の体験がその瞬間自分の体験になったかのように思える、そういった偉大なドラマ―の仲間入りをオーティスはついに果たしたんだ」と語っています。
「このレコードにあるものすべてが僕の一部」と語るブラウン。本作は自身のオリジナル曲2曲、グラスパーとの共作3曲、ビラルの曲3曲、そして予想外のカヴァー曲で構成されています。このアルバムで彼がもっとも大切にしている本質“信頼と家族”を具現化。このテーマはニッキー・ロスをフィーチャーしたゴスペルから、ブラウンの奥さまに捧げられている、グラスパーが斬新にアレンジし、グレッチェンの感動的なヴォーカルが光るシャニア・トゥエインの大ヒット曲「You're Still The One」のカヴァーまで一貫してします。
アルバムの冒頭を飾る、エネルギッシュかつリリカルな「The Way(Truth&Life)」はコア・メンバーのクインテットで演奏されています。じつはこのメンバー、ベン・ウィリアムス以外はNYのThe New School for Jazz and Contemporary Musicでの学生時代のジャズ・アンサンブルの再会なんだそうです。
「オーティスと一緒に演奏してもっとも特別なことは、彼が音楽から得る喜びがなんだかものすごいってこと。子供のようにうれしそうな顔をするのさ」とグラスパーは語る。「そういった単純な喜びを忘れて、真面目に考えすぎて演奏する人が最近多いんだよね」。グラスパーとブラウンのバックビートから始まってビラルのスウィング・ヴォーカルが光る2曲目の「The Thought of You-Part1」などはまさにそれが体感できるジャム・セッション的な1曲です。
グラスパー・ファンのみならず、すべてのジャズ・ファン必聴です。
■2014年9月22日(月)発売(予定)
オーティス・ブラウン三世
『The Thought Of You』※iTunes予約をすると先に2曲目の「The Thought of You, Pt,I feat. Bilal」がダウンロードできます。[収録曲]
01. The Way(Truth & Life)
02. The Thought of You – Part I featuring Bilal
03. Interlude I – Truth
04. Stages of Thought
05. The Two Become One(For Paula)
06. You’re Still The One featuring Gretchen Parlato
07. The Thought of You – Part II
08. I Love You Lord/We Exalt Thee/In The Beginning featuring Nikki Ross
09. The Thought of You – Part III
10. I Am Your Song featuring Nikki Ross
11. Interlude II – Life