アニマル・コレクティヴ の中心メンバーとして知られるノア・レノックスのソロ・プロジェクト、
パンダ・ベア (PANDA BEAR)が、2025年2月28日(金)に5年ぶりのソロ・アルバムとなる最新作『Sinister Grift』をリリースすることを発表。アルバムより、1stシングル「Defense」が公開されています。
本アルバムは、ポルトガル・リスボンにある自宅スタジオ「Estudio Campo」でレコーディングされ、同じくアニマル・コレクティヴのメンバー、ディーケンことジョシュ・ディブとの共同プロデュース作品となります。今回の発表に合わせて公開された1stシングル「Defense」にはカナダ人ミュージシャン、パトリック・フレーゲルによるプロジェクト、シンディー・リーがギターで参加。また、本楽曲はBサイドに別曲「Virginia Tech」を収録した超限定7インチ・フォーマットでも発売されるとのことです。
アニマル・コレクティヴでドラマー兼ヴォーカリストとしてデビューしてから20年、ノア・レノックスはこれまでにさまざまなスタイルを通して作品を生み出し続け、またアニコレ作品やソロ作品以外にも、多くに愛される音楽作品に数多く携わってきました。そのため、彼の創造的ヴィジョンの一貫性は時に見過ごされてしまいがちですが、2007年のソロ・アルバム『
Person Pitch 』や、2015年の『
Panda Bear Meets the Grim Reaper 』といった重要な作品から、アニマル・コレクティヴでのブレイクスルーとなった2004年の『
Sung Tongs 』や2009年の『
Merriweather Post Pavilion 』、さらには
ダフト・パンク 、
ソランジュ 、
ジェイミー・エックス・エックス らとの革新的なコラボレーションに至るまで、一貫して明確な軸を持ち、世代もジャンルも超えて、多くのアーティストに影響を与えています。
『Sinister Grift』は、5年振りとなるパンダ・ベアのソロ・アルバムで、これまでのキャリアの集大成でありながら、革新性も備えた作品。彼のソロ作品は、深い悲しみを表現したものから、カラフルでエレクトロニックな大作までさまざまですが、これほど温かく、即時的なサウンドはこれまでありませんでした。パンダ・ベアがあたかもオールドスクールなロック・アンサンブルに変貌したかのような内容で、ほぼ全ての楽器を自身で演奏しながらも、シンディー・リーや
スピリット・オブ・ザ・ビーハイヴ のリヴカ・ラヴェデといった同志を招き、またソロ作品としては、アニマル・コレクティヴの他のメンバー全員が参加した初のアルバムとなります。
なお、本作には
ワンオートリックス・ポイント・ネヴァー こと
ダニエル・ロパティン や、
ジェシカ・プラット 、マリア・レイス、DJファルコン、
アラン・ブレイクス らがコメントを寄せています。
[コメント] このアルバムの制作は、神聖かつ温かな帰還のように感じた。ノアと初めて音楽をマルチトラックのカセットに録音したのは1991年。32年後、同じやり方で、ただ二人きりで部屋にいて、心に響くサウンドや感情を探し求める。僕たちが一緒に作り上げたこの作品に非常に誇りを持っているよ。『Sinister Grift』は、30年以上知っているソングライターの姿を感じさせながら、同時にノアにとって新しいチャプターのようにも感じる。完成した作品にはこれ以上ないほど誇りを感じている。 ――ディーケン 美しいちょっとした悪夢も垣間見られるクラシックなロック・ドリームだ。 ――ダニエル・ロパティン 『Sinister Grift』では、パンダ・ベアは孤独な姿を見せ、運命と困難に立ち向かっている。今回、ノアの純粋で痛烈な嘆きはこれまでよりも鮮明に感じられ、まるで夢から覚めたかのようだ。パンダ・ベアは、馴染みのある歌声を響かせながら危険な道を進み、重みを感じさせながらも軽やかなトーチソングを届けている。 ――ジェシカ・プラット ノアは物事を非常に的確に表現するソングライティング能力を持っている。全てのアイデア、言葉、音が、曲そのものという目的のために存在しているように感じられる。『Sinister Grift』には、曲が何十年も存在しているかのようなタイムレスな雰囲気と、新鮮な光に満ちた未来を指し示す感覚が同居している。 ――マリア・レイス こんな暗い時代には、人生を乗り切るための音楽が必要だ。パンダ・ベアはその魔法を持っていて、彼の声はこの世界を癒す薬のように感じる。ノアが私たちに贈ってくれた『Sinister Grift』で、リラックスすることができるし、ビーチの近くにいる気になるよ。 ――DJファルコン 『Sinister Grift』は美しいアルバムだ。全てが本物で自然な音に聞こえ、まるでそれが常に存在し続けているかのように感じる。真実であり、タイムレスな作品だ。 ――アラン・ブレイクス VIDEO
Photo by Ian Witchell