6月に発表した3年ぶりのニュー・アルバム『
ビホールド・エレクトリック・ギター』を携え、12月に来日公演を開催する
ポール・ギルバート(Paul Gilbert)が、来日公演の来場者全員にダウンロード・コードをプレゼントする音源の詳細が明らかになりました。ギルバートが今回の来日公演のために制作したというプレゼント音源は、
ヴァン・ヘイレン「Runnin’ With the Devil」と
the brilliant green「Hello Another Way」のカヴァー2曲。どちらの楽曲も来日公演で披露する予定です。
来日公演の日程は12月3日(火)と4日(水)が東京・新宿 ReNY、12月5日(木)が大阪・心斎橋 BIGCAT。いずれの公演もチケットを販売中です。
カヴァーした2曲のうちヴァン・ヘイレン「Runnin’ With the Devil」のカヴァーでは、ティーンエイジャーの頃に最大のギター・ヒーローだったというエディ・ヴァン・ヘイレンのギターはもちろん、
デイヴィッド・リー・ロスのヴォーカルもギターで弾き「それをたった1本のギター・トラックでやってしまったので、2つのパートを素早く行ったり来たりしなければならなかった」とコメントしています。また、the brilliant greenについては「『Los Angeles』というアルバムが大好きだった。ちょうど、最初に日本で部屋を借りて暮らしていた頃にリリースされて、特に〈angel song〉と〈Hello Another Way〉は何度も何度も聴いていたんだ!」とJ-POPにも造詣が深いギルバートらしいコメントを寄せています。
僕はずっとリード・シンガーになりたかった。最近になって発見したのは、ギターを使えば僕でも“歌える”ということだ。ギターでならどんな高音も出せるし、喉が嗄れることもない!
ただし、シンガーというのは様々な表現法を駆使している。スライドにヴィブラート。スタッカートやレガートで劇的にコントラストを付けたり、大きな声から小声まで声の出し方を変えたり、アタックの付け方もソフトからハードまで色々だ。ヴォーカル・メロディの作り方も、ギター弾きがよくやりがちな、ただスケールが上がったり下がったりというようなスタイルとは全然違う。
そこで僕は、まるでシンガーが歌っているが如くギターを弾けるよう、長時間の練習を積んだ。
VAN HALENといえば、大抵の人はギターに注目するだろう。勿論僕もそうだった。エディ・ヴァン・ヘイレンはティーンエイジャーの頃の僕にとって最大のギター・ヒーローだ。でも、デイヴィッド・リー・ロスも、最もクリエイティヴなリード・ヴォーカリストの1人なのは間違いない。そこで僕は「Runnin’ With The Devil」をカヴァーすることにした。これならエディのギター・パートも、デイヴィッドのヴォーカル・パートも、両方プレイ出来る。それをたった1本のギター・トラックでやってしまったので、2つのパートを素早く行ったり来たりしなければならなかった。ヴォーカル・パートではスライドも使ってみたんだ。そうすればまた違った“声”が出せて、デイヴィッドのワイルドなリード・ヴォーカル・パートを再現するのにもいいと思ったからね。
僕はthe brilliant greenの『Los Angeles』というアルバムが大好きだった。ちょうど、最初に日本で部屋を借りて暮らしていた頃にリリースされて、特に「angel song」と「Hello Another Way」は何度も何度も聴いていたんだ! このところずっと「Hello Another Way」のメロディが頭から離れなくなってしまったので、そのヴォーカル・パートをギターで弾いてみることにした。全部をスライドを使ってやってみたんだ。僕の日本語の能力はごく基礎的なものでしかないから、歌詞が何を語っているのかはよく判らないけど、ギターには歌詞は関係ない。ただそのメロディを、聴いたままに、感じたままに、音符と表現法を駆使してプレイすればいいんだ。この曲のヴォーカルの音域はとても広いから、自分の声で歌おうとしてもきっと無理だっただろう。ギターが弾けて本当によかったと思うよ。ギターなら大好きなメロディの中にしっかり入り込めるんだから。
この2曲もバンドと一緒にライヴでプレイしてみようと考えている。だから皆、僕の日本ツアーに来てくれたら、ライヴでもこの2曲が聴けるかもしれないよ。
ありがとう! ――ポール・ギルバートPhoto by Jason Quigley