ポール・マッカートニー(Paul McCartney)がみずから監修し、2010年の『
バンド・オン・ザ・ラン』から続いているアーカイヴ・コレクションの新作として、1997年のアルバム『フレイミング・パイ』が7月31日(金)に発売されます。フィジカルの仕様は5つあり、5CD / 2DVD / 4LPからなるコレクターズ・エディション、5CD / 2DVDからなるデラックス・エディション、そして3LP、2LP、2CD。
日本ではUNIVERSAL MUSIC STORE限定盤として128,000円 + 税で販売されるコレクターズ・エディションは、全世界3,000セットの完全限定生産。CDには、アビイ・ロード・スタジオでリマスターしたオリジナルのアルバム、ホーム・レコーディングやデモ、スタジオ・レコーディングの別ヴァージョン、ラフ・ミックス、そして「ウブ・ジュブparts 1-6」からのセレクションを含むB面など32曲分のボーナス・オーディオ・トラック、『フレイミング・パイ・アット・ザ・ミルCD(ポールが自身のスタジオを1時間ツアーしている内容)』を収録。
DVDには、「ザ・ワールド・トゥナイト」のドキュメンタリーや、オリジナルのミュージック・ビデオ、EPK素材、インタビュー、演奏風景、および舞台裏の映像などをフィーチャー。128ページのブックレットには、
リンダ・マッカートニーが撮影した未発表写真、アルバム・アートワークのアーカイヴ、クリス・ヒース執筆のアルバムの歴史についてのストーリー、全曲解説、ポール、
リンゴ、
ジェフ・リン、
スティーヴ・ミラー、スタジオ担当者などのアルバム参加者たちへの最新インタヴューを掲載。ほかにもスタジオでのメモ書きや、手書きの歌詞、ポール・マッカートニー・ファンクラブのオフィシャル新聞「クラブ・サンドイッチ」における1997年の『
フレイミング・パイ』発売時の記事なども。
また、音源は24ビット96kHzのHDオーディオでもダウンロードが可能。さらに、リンダ・マッカートニーのシルク印刷写真6枚と、それを収納するための大理石模様の紙挟み。ハーフ・スピード・カッティングしたリマスター済みアルバムを唯一無二の2枚組LP盤とし、特別な見開きジャケットに収納したもの。ホワイト・ラベルに手押しのスタンプが押されたホーム・レコーディング音源のLP盤、そしてポールが1996年に
アレン・ギンズバーグとコラボレーションして、
フィリップ・グラスや
レニー・ケイもフィーチャーされている「ザ・バラッド・オブ・ザ・スケルトンズ」が、今回、初めてヴィニール盤として片面エッチング加工の45RPMでカットされ、それにはポスターが付いています。
1997年5月5日に発売された『フレイミング・パイ』は、マッカートニーのスタジオ・アルバムとしては4年ぶりとなるアルバム。このアルバムは、ポールが選曲などに関わった『ザ・ビートルズ・アンソロジー』シリーズの発売直後にレコーディングされ、「(『ザ・ビートルズ・アンソロジー』を手がけて)曲をどのように人々に伝えていたのか、ザ・ビートルズのスタンダードについて思い出した。だから、ある意味リフレッシュしたような雰囲気がこのアルバムの形式に反映されている」と、『アンソロジー』での作業経験がこの『フレイミング・パイ』に影響を与えていることを当時のポールも語っています。。
アルバムをプロデュースしたのは、ポールとジェフ・リン、そして
ジョージ・マーティン。リンゴ・スター、スティーヴ・ミラー、リンダ・マッカートニー、そして息子のジェイムズなどの家族や友人たちの協力の下に制作された『フレイミング・パイ』は、質の高い曲と楽しくおおらかな雰囲気に満ちた秀逸な作品と言えます。