現在もっとも重要なフランスの作曲家のひとり、
フィリップ・マヌリ(Philippe Manoury)が審査員に迎えられた、東京・西新宿 東京オペラシティの〈2019年度武満徹作曲賞〉。世界31ヵ国83作品から譜面審査で選ばれた4作品が、6月9日(日)の本選演奏会で
阿部加奈子指揮
東京フィルハーモニー交響楽団によって演奏され、受賞者が決定。受賞者とその作品は、第1位がシキ・ゲン(中国)「地平線からのレゾナンス」(賞金100万円)とパブロ・ルビーノ・リンドナー(アルゼンチン)「Entelequias」(賞金100万円)、第2位がスチ・リュウ(中国)「三日三晩、魚の腹の中に」(賞金60万円)、第3位がツォーシェン・ジン(中国)「雪路の果てに」(賞金40万円)となっています。
より創造的な音楽文化の可能性を育むため、東京オペラシティ文化財団が世界の次代を担う若い世代に新しい音楽作品の創造を呼び掛ける〈武満徹作曲賞〉。ただ一人の作曲家が審査員をつとめるユニークさと、受賞者のその後の活躍などにより、世界的に知られている作曲コンクールです。
今回の本選演奏会はNHK-FMにより収録され、番組「現代の音楽」(毎週日曜 8:10〜9:00)にて7月21日(日)と7月28日(日)に放送予定。マヌリの講評や受賞者のプロフィールや受賞の言葉などの詳細は東京オペラシティ文化財団の
ウェブサイトで確認できます。
また、〈2019年度武満徹作曲賞〉を核とする東京オペラシティの“コンポージアム2019”の一連の企画として、6月11日(火)に〈フィリップ・マヌリ 室内楽作品演奏会〉がリサイタルホールで、6月12日(水)に〈講演会「フィリップ・マヌリ、自作を語る」〉がコンサートホールで、そして6月13日(木)には〈フィリップ・マヌリの音楽〉がコンサートホールで開催。日本初演となる作品が多数演奏される貴重な機会となります。
2019年度武満徹作曲賞審査員と受賞者 撮影: 大窪道治 提供: 東京オペラシティ文化財団