ピンク・フロイド 2011/05/11掲載(Last Update:22/02/17 13:39)
EMIは今年の9月から
ピンク・フロイド(Pink Floyd)の大規模リリースキャンペーンを実施すると発表しました。リリースは9月、11月、そして2012年2月の3回に分けて実施され、ピンク・フロイドのさまざまなアルバムが登場する。その中でもメインになるのは9月にリリースされるオリジナル・スタジオ・アルバムの最新リマスターシリーズ。『夜明けの口笛吹き』(1967)、『神秘』(1968)、『モア』(1969)、『ウマグマ』(1969)、『原子心母』(1970)、『おせっかい』(1971)、『雲の影』(1972)、『狂気』(1973)、『炎〜あなたがここにいてほしい』(1975)、『アニマルズ』(1977)、『ザ・ウォール』(1979)、『ファイナル・カット』(1983)、『モメンタリー・ラプス・オブ・リーズン』(1987)、『対』(1994)の全14作品が最新リマスターを施され新登場します(※カッコ内はオリジナル発売年)。
2000年代に入ってからリマスターされた『夜明けの口笛吹き』、『狂気』以外のすべては十数年ぶりとなるリマスターとなります。リマスタリングを行ったのはピンク・フロイドではお馴染みの米のエンジニア、ジェイムス・ガスリー。また、CDのブックレットなども、長年ピンク・フロイドのアート・ディレクターを務めているストーム・トーガソン監修の元、デザインが一新され、歴史的名盤が新しい音とビジュアルで蘇ることとなりました。これら全作品はアルバム単体として、またすべてのアルバムにフォトブックが付属したボックスセットとして、アナログLP、デジタル・リリースとして、様々なフォーマットでリリースされます。
また『狂気』、『炎〜あなたがここにいてほしい』、『ザ・ウォール』に関しては通常盤以外にも、未発表音源を含むボーナストラック入りのデラックス・エディション、更には未発表音源、貴重なライヴ音源・映像、その他の豪華特典を含むコレクターズ・ボックス・セットとしてもリリース、その一方で新編成のベスト・アルバム『A Foot In The Door-The Best Of Pink Floyd』をリリースするなど、コアなファンから初めてピンク・フロイドに接する音楽ファンまで、幅広いリスナーに訴えられるさまざまなアイテムを予定しています。
今回の一連のプロジェクトに関し、EMIグループのCEO、ロジャー・ファクソンは「これは歴史上最も創造的で影響を与えたバンドの1つとEMIのユニークなコラボレーションである。このリリースには1年以上の歳月を費やし、ピンク・フロイドを現代音楽において最も刺激的なバンドにしたすべての要素が含まれている」と語っています。
ピンク・フロイドは、イギリス出身の
シド・バレット、
ロジャー・ウォーターズ、
ニック・メイスン、
リチャード・ライトの4人により1967年に最初のアルバム『夜明けの口笛吹き』をリリース。翌68年にはシド・ヴァレットが抜け
デヴィッド・ギルモアが加入、プログレッシヴ・ロックを代表する歴史的な傑作アルバムを多数リリース。2006年にシド・バレット、2008年にはリチャード・ライトが他界するも、彼らの音楽はいまだ聴き継がれ、アルバム・トータルセールスは世界で2億枚を超えています。
オフィシャル・ウェブサイト(
www.pinkfloyd.com)には、いまだに毎日多数のファンが訪れ、FaceBookには現在1100万人のフォロアーを擁するピンク・フロイド。今回の大規模リリースキャンペーンはポピュラー音楽史に残る大きな事件になることでしょう。