1994年のアルバム『
対』にあわせて開催された
ピンク・フロイド(Pink Floyd)のコンサート・ツアーから、同年10月20日に行なわれた英ロンドンのアールズ・コート公演を収める映像作品『驚異』。この作品がオリジナル・マスターテープからレストア(修復) / リエディット(再編集)され、2022年2月18日(金)に
Blu-rayと
DVDで発売されます。この作品がBlu-rayで発売されるのは今回が初。95年の同作
CD版リリース時に話題を呼んだ、パッケージ背部分の点滅する赤いLEDライトも初回プレス限定で復刻されます。開封動画が公開中。
発売されるBlu-rayとDVDはともに2枚組。ディスク1にはアルバム『狂気』の全曲再現ライヴを含む全22曲を収録。美しい映像を映し出す大円形スクリーン、ステージと会場をカラフルな光で満たすライト、巨大なミラーボールが回り、ピンクの豚が観客の頭上を飛ぶ前代未聞の大規模なステージセットがピンク・フロイドの音楽を幻想的に演出します。ディスク2には、ミュージック・ビデオ、リハーサル映像、スクリーン映像、ドキュメンタリーなど、2時間16分におよぶボーナス・コンテンツ、貴重映像を収録しています。
映像は2019年の『ザ・レイター・イヤーズ』リリースにあたり、オリジナル・マスターテープから入念な修復と再編集を施したもの。2006年のDVDリリース時にヒプノシスのストーム・トーガソンが制作したアートワークは、今回はオーブリー・パウエル(ヒプノシス)監督のもと、ストーム・スタジオのピーター・カーゾンがデザインを新たに手がけました。ライヴ写真満載の60ページのオリジナル・ブックレットと、日本のレコード会社でこれまでピンク・フロイドを担当してきた方々の証言などを収録する日本盤独自の44ページ別冊ブックレット『ピンク・フロイドへの道』が同梱されます。
ドラマーでオリジナル・メンバーの
ニック・メイスンは点滅するLEDライトについて「あれは本質的に、私たちが楽しいと考えた装置なんだ。元々はストーム・トーガソンのアイデアで、『狂気』の象徴的な心臓の鼓動にも関連している。そう、つまりライヴ・アルバムだからボックスが“生きている”んだね。シリアスでディープな意味を求めて理解に苦しんでいる人がいるかもしれないけど(笑)」と語っています。