ピチカート・ファイヴがソニーミュージック在籍時代に発表した『couples』(写真 / 1987年)と『Bellisima!』(1988年)の最新リマスター盤が、限定アナログLP、高音質CD“Blu-spec CD2”、デジタル配信の3形態で8月24日(水)にリリース。監修は、グループのリーダーをつとめた
小西康陽が担当しています。
名匠バーニー・グランドマンがカッティングを手がけ、アメリカ・カリフォルニアにある「Rainbo Records」にてプレスされた限定アナログLPは、ソニー・ミュージックダイレクトが新たに立ち上げたアナログ専門レーベル「GREAT TRACKS」の第1弾リリースとなり、タワーレコードとSony Music Shopのみ(タワーレコードでは8月10日より先行販売を実施)で販売。高音質CDには、
カジヒデキ(『couples』)、
NONA REEVES・
西寺郷太(『Bellisima!』)による書き下ろしライナーノーツがそれぞれ封入されます。
ソニーミュージックがふたたびアナログ・レコードのリイシューをスタートさせることとなって、その第一回のリリースにピチカート・ファイヴの2枚のアルバムが選ばれたのはたいへんに嬉しいことです。
ラジオに始まってレコードプレイヤー、ステレオ、テープレコーダー、カセットテープ、CD、MD、デジタルオーディオプレイヤー、と、むかしから家電メーカーが新しいオーディオ機器を開発、商品化すると、その販売を促進させるために音楽ソフトが作られる。20世紀はほぼそんな順番で音楽が商品として流通していました。
ちょうど『ベリッシマ』が出る少し前、ソニーミュージックは競合他社に先駆けてCDを音楽ソフトの主力にして行こうと舵を切ったのでした。
そのソニーミュージックがふたたびアナログ・レコードを手がけるのですから、これは注目に値すると思います。今回のLPのカッティングとプレスこそ海外で行われましたが、すでにソニーミュージックは再びカッティングマシンをスタジオに備えようとしているとのこと。
ちなみに自分はCDや音楽配信の時代になってもずっと変わらずアナログ・レコードで音楽を聴いてきましたので、この新機軸は大歓迎です。今後、どんなカタログを復刻するのか楽しみでなりません。Oh! Penelopeの『Milk & Cookies』とか、ヤン富田さんの諸作品など、いまからアナログ化を期待している作品も少なからずあります。
ピチカート・ファイヴの作品も、今回の2枚が好評なら、次は7インチのフォーマットでアナログを出したいな、とか、いろいろと夢が広がっております。皆さまどうぞご期待ください、と、わたくしからも申し添えておきます。2016年6月 小西康陽
■2016年8月24日(水)発売
ピチカート・ファイヴ
『couples』 / 『Bellisima!』[限定プレス アナログLP]『couples』MHJ7-1 4,000円 + 税
『Bellisima!』MHJ7-2 4,000円 + 税
※couples: オリジナル・リリース時に作成されたプロモーション用ポストカードを復刻封入
※Bellisima!: オリジナル・リリース時に作成されたフライヤーを復刻封入
※アナログ盤はタワーレコード全店及びSony Music Shop限定商品
※タワーレコード渋谷店のみ8月10日(水)から先行販売[高音質CD“Blu-spec CD2”]『couples』MHCL-30392 2,400円 + 税
『Bellisima!』MHCL-30393 2,400円 + 税
※couples: カジヒデキによる書き下ろしライナーノーツ封入
※Bellisima!: 西寺郷太(NONA REEVES)による書き下ろしライナーノーツ封入