先行公開された「Spike Island」は、シンセサイザー、ヴァイオリン、スライドギターの組み合わせに、プロデューサーのジェームス・フォード(アークティック・モンキーズ、フォンテインズ D.C.)が磨きをかけたサウンド。歌詞は、フロントマンのジャーヴィス・コッカーと曲を共作したジェイソン・バックル(リラックスド・マッスル)の体験が元になっています。1990年5月に行なわれたストーン・ローゼズの悪名高きスパイク・アイランドでのライヴにバックルが行ったとき、そのライヴ会場では、DJが一日中「Spike Island, come alive!(スパイク・アイランドよ、蘇れ!)」と叫び続け、観客の神経を逆なでしていたとのこと。この話がジャーヴィス・コッカーの心に焼き付き、ジャーヴィス本人はライヴに行かなかったにもかかわらず、スパイク・アイランドを題材にした新曲を書くインスピレーションとなりました。
(アルバム『More』について) 「これは、2001年の『We Love Life』以来となるパルプのアルバム。そう、24年ぶりの新作だ。
その経緯とは? 実は2023年にツアーを再開したとき、サウンドチェックの合間に〈The Hymn of the North〉という新曲を練習していた。そして、Sheffield Arenaでの2日目の公演の最後に、それを披露した。それが新しい扉を開くきっかけになった。その後、2024年前半にかけて、アルバムに収録される楽曲が次々と生まれた。中には、前世紀から温めていたアイデアを復活させた曲もある。1曲は、リチャード・ホーリーが作曲した。もう1曲は、ジェイソン・バックルが作曲した。イーノ家(ブライアン・イーノ他)がバックコーラスを担当している曲もある。リチャード・ジョーンズがストリングス・アレンジを手がけ、それをエリジアン・コレクティヴが演奏した。