レイチェルZ 2003/10/02掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
これはちょっと意外!!
ウェイン・ショーターの『ハイライフ』でピアノ、キーボード、音楽監督を務めた、美しき奇才・
レイチェルZが、何とヴィーナスレコードに移籍してアコースティックなピアノトリオアルバムを作ってしまいました! 題して
『愛は面影の中に』(TKCV-35323 \2,667(税込))。10月22日発売です。
ヴィーナスと言えば、
エディ・ヒギンズをはじめ、ピアノトリオ〜ワンホーンカルテット中心のラインナップが中高年に人気のトップレーベル。ちょいアンニュイ+ノスタルジックな“美女ジャケット”も魅力の1つなので、アーティストがジャケットに登場する事があまり無いこのレーベルで、スタイル抜群の美顔レイチェルZ自ら登場した本作のジャケットはほら綺麗! まるでシネマのワンシーンのような仕上がりにまんまとヴィーナスのレーベルカラーにハマってる所が面白いですね!? 前作は、ジャズとは縁遠いイケイケジャケだったのに・・・。
本作はニッキ・パロット、ボビー・ラエとの男子禁制アコースティック・ピアノ・トリオ。いくらヴィーナスでの録音とは言え、1stショーター集、2ndジョニ・ミッチェル集に続く第3弾として、選曲はかなり凄いです!! 自身でもキーボーディストとしてツアーに参加している
ピーター・ガブリエルの曲や、
スティングの「フラジャイル」などは理解できるとして、他に
ニルヴァーナの「ハート・シェイプド・ボックス」や
スマッシング・パンプキンズの「クレストフォールン」などをジャズ化! 気分はもうロックンロールな彼女でございます! オペラ歌手を母に持ち、クラシックの活動も同時にこなす自他共に認めるフュージョニスト。自身の音楽を“ポップロック”と言い切る、ジャズ界きってのカッ飛びヤン姫・レイチェルZの個性が、ヴィーナスでどこまで生かせるのか少し心配ですが、アーチー・シェップ等、一筋縄ではいかない巨星から、新たな側面を聴かせてくれたレーベルだけに、楽しみではありますね!
スタンリー・クラークと
レニー・ホワイトの“Vertu”での活躍など、多彩な彼女の活動を総括したようなユニークな仕上がりに期待しましょう!