1980年にシングル「ロージー」でデビューし、その後のロック界に大きな影響と数々の伝説を残したロックンロール・バンド、
ザ・ルースターズの全アルバム13作、118曲の音源が11月1日(水)に一斉配信されることが決定。
初期メンバーは
大江慎也(vo,g)、
花田裕之(g)、
井上富雄(b)、
池畑潤二(ds)の4人。北九州で結成され、
サンハウス、
SHEENA & THE ROKKETS、
ザ・ロッカーズ、
THE MODSらとともに、当時“めんたいロック”と呼ばれた博多を中心としたロックムーブメントにも乗り、全国的な人気を獲得。何度かのメンバーチェンジを経て、1988年に東京・渋谷公会堂(当時)でのライヴで解散、2004年の〈FUJI ROCK FESTIVAL〉にオリジナルメンバーでステージに立ち、大きな話題を呼びました。現在、各メンバーはそれぞれのソロやバンドなどで活躍中。数々の伝説とともに、
ミッシェル・ガン・エレファントをはじめ、多くのバンド、アーティストからリスペクトされ続けており、99年にミッシェル・ガン・エレファント、
東京スカパラダイスオーケストラ、
the pillows、
THE BACK HORNらが参加した『
RESPECTABLE ROOSTERS〜a tribute to the roosters』、2005年に
斉藤和義、
MO'SOME TONEBENDER、
dip、
グループ魂らが参加した『
RESPECTABLE ROOSTERS→Z』と2作のトリビュート・アルバムがリリースされています。
また、今回の一斉配信を記念して特設サイトも開設。今後、貴重な写真を集めたギャラリーなどが公開される予定とのことです。
「コメント」「腑抜け野郎の脳天をたたき割れ!!」
ザ・ルースターズのデビューアルバムのキャッチコピーである。
今どきこんなコピーを掲げるバンドがあるだろうか。
そしてデビューシングル「ロージー」「恋をしようよ」の歌詞は、今レコ倫通るんかい?
と心配にすらなる内容だ。
反体制・反逆こそがロックンロールの重要な必要条件の一つ(反逆、なんて言葉久々に見た)。
だが過激なだけがロックンロールだなどというつもりはこれっぽっちも、ない。
ザ・ルースターズは大江慎也をはじめとしたメンバーの初期衝動そのものと言えるそんな初期の楽曲の認知が高いが、中期には下山淳らの加入によるサウンド志向、かつダークで耽美的世界観が、後期にはストレートなバンドスタイルだけに留まらない「歌もの」の名曲が多く存在する。
そこに一貫しているのは「カッコよさ」。これはロックンロールの重要な必要条件のもう一つである。
そして最後までザ・ルースターズを背負った男、花田裕之の生き方と華。
THE ROOSTERS to THE ROOSTERZ、全てでロックンロールそのものを感じてほしい。――渡辺佳紀(担当プロデューサー)