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崎山蒼志、22歳のバースデー弾き語りワンマン・ライヴのレポート到着 演目プレイリストも公開

崎山蒼志   2024/09/02 12:53掲載
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崎山蒼志、22歳のバースデー弾き語りワンマン・ライヴのレポート到着 演目プレイリストも公開
 崎山蒼志が22歳の誕生日を迎えた8月31日(土)に、〈“独演 二十二歳・二十二唱”〉と題した弾き語りワンマン・ライヴを東京・品川インターシティホールにて開催。

 誕生日を記念したワンマン公演は、事前に行なった楽曲アンケート企画をセットリストに反映させて、崎山の原点であるギターの弾き語りで演奏。初期の楽曲、代表曲、人気曲を網羅したほか、未発表曲の「ブラックリバーブ」も含めた22曲を披露しました。

 なお、この日のセットリストは、プレイリストとしてApple Music、LINE MUSIC、Spotify、AMAZON Music、YouTube Musicにて公開されています。

[ライヴ・レポート]
 崎山蒼志が8月31日(土)、「“独演 二十二歳・二十二唱”」と題した弾き語りワンマンライブを開催した。この日、22歳になった崎山。誕生日を記念したワンマン公演は、崎山の原点であるギターの弾き語りで22曲を演奏するもの。事前に楽曲アンケート企画を実施し、その結果がセットリストに反映されるなど、記念碑的なライブとなった。

 開演前のBGMは、ジュリアン・ラージ、The Books、Mk.geeなど。崎山のリスナーとして傾向が感じられる選曲に耳を傾けていると、客席の照明が落とされ、ライブがスタート。舞台に独りで登場した崎山は、OVATIONのエレアコを持ち、まずはインディーズ時代の楽曲「ソフト」を演奏。鋭利なギターサウンドと独特の揺れを感じさせるボーカルを放ち、客席から大きな歓声が沸き上がった。さらに「Helix」「鳥になり海を渡る」と高揚感溢れる楽曲を次々と披露。「“独演 二十二歳・二十二唱”にお越しくださり、本当にありがとうございます」「ここから3曲もこういう曲が続くので、ここだけ立ってもいいかもしれません」と観客に伝え、「踊り」「逆行」とアッパーな楽曲を続けた。ライブ前半のハイライトは、疾走感と抒情性が一つになった代表曲「Samidare」。崎山蒼志の存在を世に知らしめ、音楽ファンに衝撃を与えたこの曲は、まさにキャリアの原点。演奏後の長い拍手も心に残った。

 「おめでとう!」という声に「ありがとうございます」と応えた崎山は、「今回のコンサートは皆さんからのアンケートも取らせてもらって。リリースしてない曲もあるので、“こんな曲もあるんだ”と楽しんでほしいと思います」とコメント。ジャジーなコード感と〈抱きしめていたい/この輝きを〉という歌詞が溶け合う「My Beautiful Life」、ノスタルジックなメロディが印象的な「狭い広い街」(未発表曲)をゆったりと歌い上げた。さらにエレキギターに持ち替え、「そのままどこか」と未発表曲の「ブラックリバーブ」を歌唱。「今の曲(『ブラックリバーブ』)は本当はもっと遅い曲なんですけど、めちゃくちゃ早くやってみました。14、5歳のときの曲で、今歌ったほうがしっくりくるなと思って」と語った後は、再びセミアコを持ち、インディーズ時代の楽曲「柔らかな心地」、TVアニメ「僕のヒーローアカデミア」第5期(2クール目)エンディングテーマとしても話題となった「嘘じゃない」を演奏。崎山の多彩な音楽性をじっくりと体感できる時間が続いた。

 「よければまた立っていただいて」と観客を促し、ここからは未発表曲を3曲。まずは「たぶん多くの人が知らない曲なんですけど、リクエストで、けっこう票をいただいたんですよ」と紹介された「North」。鋭さと緻密さを共存させたギタープレイ、北の地の情景を描いた歌詞がぶつかり合い、会場の高揚感をさらに引き上げた。さらに軽やかなポップチューン「チャコールグレイなガール」、現代的なジャズのエッセンスと反映した「PINK part.2」。いずれも10代前半の時期に書かれた楽曲ばかり。そのクオリティの高さは、崎山のシンガーソングライターとしての資質を改めて証明していた。

 ライブ後半では、コラボ楽曲、フィーチャリング楽曲がまとめて披露された。椅子に座り、アコースティックギターを手にした崎山は、まず「River relief」(PAS TASTA&崎山蒼志)、「抱きしめて」(花譜×崎山蒼志)、「むげん・」(with 諭吉佳作/men)を弾き語りバージョンで歌唱。さらに石崎ひゅーいとの共作による「告白」へ。歌詞を飛ばしてしまった崎山が「みなさん、歌ってもらえますか?」と語りかけ、シンガロングと手拍子が発生。アクシデントを心地よい一体感へと導いてみせた。

 「台風で大変だったと思いますが、お越しくださって本当にありがとうございます。今日(天候の影響で)来られなかった方もいらっしゃって。そういう方々の前でまた歌えるように、いろんな方々と出会えるようにがんばっていくので、よろしくおねがいします」と決意を語る崎山に対し、観客から大きな拍手が送られた。

 「いちばんは決められないけど、僕にとって大切な曲だなと思っています」と紹介されたのは「燈」(TVアニメ『呪術廻戦』第2期「懐玉・玉折」EDテーマ)。繊細で美しいメロディと凛としたラップを行き来する歌声、他者を尊重することの大切さが滲む歌詞が広がり、豊かな感動へと結びついた。「舟を漕ぐ」「国」と代表曲を続け、ライブ本編は終了。鳴り止まない拍手に導かれ再びステージに登場した崎山は、夏の終わりに相応しい「花火」を演奏。さらに「本当はこれで終わりなんですけど、このまま終われないのでもう1曲やらせてください」と1曲目に歌った「ソフト」をもう一度披露し、ライブはエンディングを迎えた。

 初期の楽曲、代表曲、人気曲を網羅したセットリスト、独創性と高い技術を合わせもあったギター、激しさと儚さを同時に感じさせるボーカル。崎山蒼志のアーティスト性を存分に実感できる、きわめて意義深いライブだったと思う。


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撮影:田辺桂子

崎山蒼志 "独演 二十二歳・二十二唱"
2024年8月31日(土)
東京・品川インターシティホール

[セットリスト]
sakiyamasoushi.lnk.to/20240831

01. ソフト
02. Helix
03. 鳥になり海を渡る
04. 踊り
05. 逆行
06. Samidare
07. My Beautiful Life
08. 狭い広い街
09. そのままどこか
10. ブラックリバーブ
11. 柔らかな心地
12. 嘘じゃない
13. North
14. チャコールグレイなガール
15. PINK part2
16. river relief
17. 抱きしめて
18. むげん・
19. 告白
20. 燈
21. 舟を漕ぐ
22. 国
〈アンコール〉
23. 花火
24. ソフト
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