サントゥ=マティアス・ロウヴァリ指揮
エーテボリ交響楽団が、2019年から発表してきたシベリウス交響曲ツィクルスの完結編にあたる『ジャン・シベリウス:交響曲第6番、第7番 / 劇付随音楽『テンペスト』(抜粋)』を2月28日(金)に発表します。
シベリウスの作曲活動最後期に書かれた交響曲第6番と第7番は、ゆったりとした曲想を基調とした観想的な面が突き詰められ、あわせてその高度な作曲技法と思想に基づくさまざまな実験的要素も共存したもの。ロウヴァリの作り上げる音楽はこれまで同様じつに活き活きとしつつ心地よい鋭さをあわせ持っており、隅々まできめ細やかに歌いこみながら力強い流れをごく自然に作り上げ、クライマックスの雄大さもまた格別という、作品の特色を最大限生かし切ったものとなっています。
またこのツィクルスの特色として凝った管弦楽作品が併録されていますが、今回はシベリウスがその後半生約30年の作品をほぼ発表しない生活に入る前、最後に書かれた大規模な作品の一つであり、その作風の頂点をなす傑作とも目される『テンペスト』から、管弦楽部分の抜粋を収録。その管弦楽法の面白さを明確に示しつつ内容に深く寄り添った演奏で、聴かれる機会の少ないこの作品のすばらしさを存分に知らしめています。