シェリック 2004/05/07掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
シェリック。おそらく熱心なソウル・ファンでない方々にとっては、この名前を聞いてもピンとこないことでしょう。しかし、熱心なソウル・ファンにとってこの名前は特別。この名前を聞いただけで心をときめかせるソウル・ファンが、どれだけいることか!!
1987年にアルバム
『シェリック(邦題:ラヴァーズ・オンリー)』(写真)を発表し、その類稀なる歌唱力、リズム感で多くのソウル・ファンを唸らせ、将来を期待されていながら、その後アルバムの発表は無し。セカンド・アルバムを製作中という噂も流れていましたが、1999年事故により惜しくも他界。たった1枚のアルバムで多くのソウル・ファンを魅了し、現在も尚多くのファンを持つ不世出の実力派シンガー、シェリック。
その彼が唯一残したアルバム『シェリック』は、以前にワーナー・ミュージックより国内でもCDで発売されていましたが、現在では廃盤状態。今でも根強い人気があり、また中古市場では1万円前後は値が付くというこの人気盤が、なんと6月25日にVIVID SOUNDより紙ジャケット仕様にて再発されます。再発自体が驚きなのに、まさか紙ジャケとは! 筆者はこのニュースを見た時、正直目を疑ってしまいました・・・。VIVID SOUNDといえば、最近では英Soul Brother Recordよりリリースされたソウルのレア盤リイシュー物や英Grapevineよりリリースされたソウルの好コンピレーション物を熱心に国内発売しているところ。その中でも今回の再発は“真打登場”といえるのではないでしょうか。
しかも嬉しいことに、朗報はこれだけではありません! こちらも80年代を代表する実力派ソウル・シンガー、マーク・サダーン。その彼が“サダーン”名義で1981年に発表した1stアルバム『ワン・ウェイ・ラヴ・アフェア』、そして、“マーク・サダーン”名義で1982年に発表した2ndアルバム『エキサイティング』も同日に紙ジャケット仕様にて再発されます。こちらも以前にワーナー・ミュージックよりCDで国内発売されていましたが、『シェリック』同様長い間廃盤状態。中古市場でも『シェリック』程ではないにせよ、そこそこの値段が付く人気盤でしたので、こちらの再発もソウル・ファンにとっては嬉しいのではないでしょうか。
いきなりジョーカーを出された感じがする今回の再発ですが、ここまでの物を出されたらソウル・ファンとしてはVIVIDさんの今後のリリースにも期待をしたいところ。『Sunfire』や『Active Force』、Sam Dees『Secret Admirer』辺りも紙ジャケで再発していただけると嬉しいのですが、そこまで期待するのは図々しいですかね?