清水靖晃の実妹であり、海外でも人気の名作『DEMENTOS』でのコラボレーションでも知られる
清水三恵子が、2ndアルバム『
貝の道』(1990年)のアナログ盤を2021年2月にリリース。発売に先駆けて12月23日(水)より先行配信をスタートします。
清水は、
細野晴臣主宰のレーベル「daisyworld discs」からの“Apache 61”名義でのリリースや、
ミック・カーンや
土屋昌巳のソロ作品への参加など、80年代後半から現在に至るまでマルチに活動しています。
『DEMENTOS』は、当時流行し始めたワールド・ミュージックの要素がふんだんに盛り込まれた名盤。87年の渡英後、
デペッシュ・モードなどを手掛けた当時新進気鋭のプロデューサー、ドミニク・ハモンズを軸に、最新のテクノロジーと、ギャビン・ハリソンや
クリス・カトラーといった一癖も二癖もあるミュージシャンを迎え、兄である靖晃も参加し、新しい時代のダンス・ミュージックを追求した意欲的な作品です。中近東系のビートにトランペットのソリッドな音色と、コーラス・ワークが絡むエキゾチック・ダンス「インディアン・アフタヌーン」、兄・靖晃のサックスがフィーチャーされた「青の人」、「桃」のほか、アフロ・パーカッションにループするコーラスが神秘的な「渚の二人」など全9曲を収録。時代のトレンドを上手く消化した無国籍なエキゾチシズムが詰まった最高の1枚です。
[コメント]ワールドミュージック・ムーブメントの絶頂期だった1990年にロンドンで録音されたこのアルバムにはどこか、ほかにはない不思議な雰囲気が漂っている。それは日本語ならではの言葉の響きとメロディの関係、言葉遊びの妙である。カラフルでマルチカルチュラルなサウンドに彩られながら、日本語は無国籍な音と音楽になり、時代と国境を越えて今に響きだすのだ。 Chee Shimizu――清水三恵子