ザルツブルク音楽祭、ルツェルン音楽祭、ロンドン・プロムスなど、ヨーロッパ一流の音楽祭の常連となり、世界中を席捲している、南米ベネズエラの若者たちによるオーケストラ、
シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ。その一行、約250名が、12月16日にチャーター機で初来日、17日に来日記者会見を行ない、約100名のマスコミ関係者が集まりました。
南米5ヵ国独立の英雄の名を冠した、シモン・ボリバル・ユース・オーケストラは、今やベルリン・フィルやコンセルトヘボウなど、超一流の楽団へ演奏家を輩出、欧米各地で大きな人気を博しています。実力は言うに及ばず、最も注目すべき点は、その成り立ち。犯罪が多発するベネズエラにおいて“子供たちを犯罪から救い、善良な市民に育成し、社会の発展に寄与する”ためには“オーケストラ音楽”が最良の手段であるという信念のもと、1975年、ガレージでスタートした活動は国の支援を受け、子供たちに無償で楽器と指導を提供する国立ベネズエラ青少年児童オーケストラ財団(FESNOJIV)が設立されることに。傘下には約100の支部、210の団体があり、全国から最も優秀な選抜メンバーを集めたのが、このシモン・ボリバル・ユース・オーケストラなのです。そして彼らを率いる若き天才指揮者といえば、クラシック界屈指の名門であるドイツ・グラモフォン・レーベルと専属契約を結び、CD、DVDも多数発表している
グスターボ・ドゥダメル。世界中の一流オーケストラからひっぱりだこの彼は、昨年エーテボリ交響楽団の首席指揮者に就任、来シーズンからは北米の名門ロサンゼルス・フィルの音楽監督就任も決定しています。
記者会見には、現代最高のピアニスト、
マルタ・アルゲリッチも登場し、会場を沸かせたとか。公演は、12月17日/東京芸術劇場、12月18日/東京国際フォーラム、12月19日/広島厚生年金会館の3公演。詳細についてはカジモトイープラス(
http://kajimotoeplus.com/pc/)でご確認を。