スリーター・キニー (Sleater-Kinney)が、Loma Vista Recordingsに移籍し、通算11枚目となる移籍第1弾アルバム『Little Rope』を2024年1月19日(金)に発表します。
セイント・ヴィンセント のアルバム『
セイント・ヴィンセント 』で2015年のグラミー賞を受賞したジョン・コングルトンをプロデューサーに迎え、オレゴン州ポートランドのフローラ・レコーディングとプレイバックにて制作されたこのアルバムから、先行シングル「Hell」がミュージック・ビデオとあわせて公開されています。
2022年の秋、母親と継父がイタリアで休暇中に交通事故に遭い、2人とも亡くなるという痛ましい経験をしたメンバーのキャリー・ブラウンシュタインは、その後数ヵ月間、ギターを弾くことに慰めを求めたと言います。「ギターをこんなに弾いたのは10代か20代前半以来だと思う。文字どおり、何時間も指を動かし続けることで、自分がまだ基本的な運動能力、動き、存在する能力があることを思い出すのです」とキャリーは語っています。
キャリー・ブラウンシュタインとコリン・タッカーが悲劇を乗り越えはじめた時、新アルバム『Little Rope』の感情の骨格となる要素が形成され始めました。曲をまとめる過程では、キャリーとコリンが2人きりで、ギターとアンプしかない部屋に篭ることもあったと言います。最初は静かだった曲が、徐々に素晴らしいものに変わっていき、勝利に満ちた曲が、静かな曲になることもありました。
アルバムの大部分は事故の前にすでに出来上がっていましたが、ギター・ソロ、歌い方、サウンド・アプローチなど、それぞれの曲の側面が変化した感情の風景に引き込まれていったと言います。2人は、悲劇の余波を受けながら、アルバムの感情的な骨格となる要素が形成させていきました。
アルバム『Little Rope』は、バンドがグラミー賞受賞プロデューサー、ジョン・コングルトンと初めて仕事をした作品でもあります。「じつは長い間ジョンと仕事をしたいと思っていたんだけど、このアルバムのタイミングで幸運にも実現したの」とコリン・タッカーはコメントしています。
アルバム『Little Rope』は、スリーター・キニーの30年近いキャリアの中でも、最も繊細で重層的なレコードのひとつとなりました。このアルバムは、失ったもの、壊れたものへと真っ向から立ち向かっています。表面的には、このアルバムの10曲は控えめなものからアンセミックなもの、キャッチーなものから意図的にハードなものまで様々です。しかし、その音の深層には、スリーター・キニーのアルバムの中でもっとも複雑で繊細なアレンジが施されいます。
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