相対性理論 2016/03/08掲載(Last Update:16/03/10 19:00)
相対性理論がフル・アルバム
『天声ジングル』を2016年4月27日(水)にリリースします。CD、アナログ盤(180g 重量盤LP)、高音質ハイレゾ盤(Blu-ray / BDM仕様)、カセットテープという4形態が用意された本作には、金属製オブジェにCDが組み込まれるというパッケージも話題を呼んだ
ジェフ・ミルズとのコラボレート作「スペクトル」に収められた「ウルトラソーダ」がテッド・ジェンセンによるリマスタリングで収録されているほか、2014年に閉館となった東京・吉祥寺の映画館・バウスシアターの解体作業直前に行なったというシークレット・レコーディングから曲作りをスタートし、1年半以上の歳月を経て完成した「弁天様はスピリチュア」などが並んでいます。また、7月に開催される日本武道館での自主企画ライヴ〈相対性理論 presents「八角形」〉を記念し、アルバムには封入特典として「“八角形のなにか”引換券」を封入、武道館ライヴ当日に会場で“なにか”と引き換えることができます(チケット購入者が対象)。
レコーディング&ミキシングは盟友・米津裕二郎、マスタリングはグラミー賞を受賞しているテッド・ジェンセンが担当、アナログカッティングは近年では
デヴィッド・ボウイ『★(Black Star)』、
カニエ・ウェスト『My Beautiful Dark Twisted Fantasy』なども手がけるレイ・ジャノスを起用し、豪華エンジニアが並ぶ『天声ジングル』。リリース同日には、今春より放送スタートとなる『美少女戦士セーラームーンCrystal』の第3期「デス・バスターズ編」オープニング主題歌となる、やくしまるえつこが担当した
「ニュームーンに恋して」CDも登場。また、3月30日(水)には“Yakushimaru Experiment”名義によるコンセプト・アルバム
『Flying Tentacles』が「commmons」レーベルより発表されます。
歌っているのはオーディオ機器のようでもありわたしのようでもあるような、不思議な錯覚に陥った。
そしてこの歌たちの生まれてきた、果てしなく遠い彼方の場所と時間のことを思った。
過去でも未来でもある彼方のその場所が、今ここにいるわたしの身体を震わせているのだ。
しかしそれは不思議なことでもなんでもない。
あなたもわたしもそして機械も、生まれながらにして今ここと彼方とをつなぐ共鳴マシンであるからだ。
このアルバムから聞こえてくる音楽が、当たり前のように、そんなことを告げる。
だからわたしがそこにいるだけで、その歌はきっとどこからか響きだすはずなのだ。
「相対性理論」はそれらの共鳴音の収集家たちなのだろう。
飛び交う様々な周波数にチャンネルを合わせ、彼方からのメッセージに心震わせる、『コンタクト』(ロバート・ゼメキス監督)のジョディ・フォスターとしてのやくしまるえつこを妄想する。――樋口泰人(爆音映画祭 / 映画批評家・音楽批評家「boid」)