名門レーベル「Warp」から2021年に発表した1stアルバム『ブライト・グリーン・フィールド』が全英4位を獲得。鮮烈なライヴ・パフォーマンスも話題となったスクイッド（Squid）が、2ndアルバム『O Monolith』を6月9日（金）に発表します。アルバムからの先行楽曲「Swing（In A Dream）」がオフィシャル・ビデオとあわせて公開されています。

　グラミー賞2冠を獲得したウェット・レッグやブラック・ミディなどを手がけるダン・キャリーが前作に続きプロデュース、トータスのジョン・マッケンタイアがミックスを担当という強力なバックアップを得た新作は、1stアルバムを発表した2週間後、ツアーの最中に制作が始まりました。コロナ禍に観客が着席するなかでライヴが行なわれたツアーは、バンドが制作中の楽曲をテストする絶好の機会でした。メンバーのオリー・ジャッジ（ds，vo）は当時を振り返って「オーディエンスは生演奏のライヴをすごく楽しみにしてたから、どんな曲も、たとえ未完成の状態でも演奏していいって思えたんだ。まだほとんど歌詞がない状態で、『O Monolith』の楽曲は80％くらいをどうにか演奏していった」と言います。その後、バンドは当時拠点にしていたブリストル周辺のリハーサル・ルームで楽曲を形作り、最終的にウィルトシャーにあるピーター・ガブリエル所有のReal World Studiosに移りました。

　また、ルイス・ボアレス（g，vo）は「作品には、人と環境との関わりというテーマが一貫して流れている。切迫する環境問題、家庭という存在の役割の変化、長い間離れているときに感じる疎外感といった、僕たちが没頭するようになった物事の暗示が反映されている」とアルバムの背景を語っています。

　公開された「Swing（In A Dream）」についてジャッジは「これは、ジャン・オノレ・フラゴナールの『ぶらんこ』という絵画の夢を見たことがきっかけになった曲。夢の中で僕は絵画の中にいたんだけど、そこは水浸しで、すべてが浮かんでいた」と解説。ニューヨーク・シティ・バレエ団などの映像作品を手がけるYoonha Parkが製作したオフィシャル・ビデオには、バンドの友人や家族が登場していて、環境問題に対する不安を表現する手段として『ウォーリーをさがせ！』やリチャード・スカーリーの児童文学、ピーテル・ブリューゲルの絵画が参考にされています。