17歳でロン=ティボー国際コンクールで当時最年少優勝を果たし、1985年には19歳でショパン国際ピアノコンクールに優勝、同時に“協奏曲賞”と“ポロネーズ賞”も同時受賞し、直後に“ブーニン現象”と呼ばれる社会現象を巻き起こして鮮烈なデビューを飾ったスタニスラフ・ブーニン(Stanislav Bunin)。今年でショパン・コンクール優勝から30年、演奏活動30周年という記念年を迎えるにあたり、ライヴ録音を除くと11年ぶりとなる新録音
『再会〜ブーニン・プレイズ・ブリュートナー』(UCCY-1057 3,000円 + 税)を8月26日(水)にリリースします。“ショパン・コンクール優勝30年記念&演奏活動30周年記念”と銘打たれた“ブーニンの至芸 シリーズ”全15タイトルも同時発売されます。
本アルバムでブーニンは、彼が当時練習し、彼をコンクールの優勝へ導いた1908年製“ブリュートナー”を使用。このピアノはドイツ皇帝ヴィルヘルムII世がいとこであるニコライII世(ロシア最後の皇帝)の妻アレクサンドラ皇后に贈ったピアノで、その後、ボリショイ劇場に運ばれたのち闇で売られ、ノーベル賞作家であるパステルナーク息子の嫁(ブーニンの名付け親でもある)が買い取り、ブーニンの元にやってきたそうです。そのブリュートナーが巡り巡って、2014年に日本へと届き、思い出深いブリュートナーでブーニンがショパン・コンクールでも演奏したレパートリーを録音したのが本アルバムです。
同時発売される“ブーニンの至芸 シリーズ”は、1990年代〜2000年代にかけてEMIレーベルにて録音・発売した一連のタイトルより、ショパンを中心に13タイトルと、Deutsche Grammophonで録音された2タイトル、合計15タイトルの再発売。1991年のゴールド・ディスク大賞に輝いた『バッハ・リサイタル』や、ショパン没後150年の1999年より、イタリアを中心とするヨーロッパ各地及び日本で開催された“ショパン・チクルス”の締めくくりとして、札幌と東京で開催された『ショパン:ピアノ協奏曲第1番・第2番』のライヴ録音など、ブーニンの華麗な活躍を語るうえで外せないディスクが含まれています。