SUNN 0))) 2007/09/12掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
先日の来日公演にて、日本全土を文字どおり激震させた
SUNN O)))。その興奮も覚めやらぬまま、以前お伝えしたとおり、紙ジャケ日本盤シリーズの第2弾がDaymare Recordingsより登場!今回は
『The Grimmrobe demos』(DYMC-023 \3,360)、
『OO Void』(DYMC-024 \3,360)、
『Flight Of The Behemoth』(DYMC-026 \3,360)の3作品が10月31日(Hell-O)))-Ween)に発売!前回に引き続き、貴重な音源が収録されたボーナス・ディスクつきのダブルCD仕様!(写真は『OO Void』LPヴァージョン)
『The Grimmrobe demos』は記念すべきSUNN O)))初作品。
メルツバウやPhantomsmasher、ロータス・イーターズ(SUNN O)))のStephenも在籍)で知られるDouble H Noise Industries(SUNN O)))と縁深いAaron Turner(
ISIS)主宰Hydra Head recordsのサブ・レーベル)の第1弾として1999年にリリースされました。オリジナルは黒いビニール袋にO)))マークがペイントされた特殊パッケージでした(ペイント部は何色か存在していたようで、黒、赤、銀は数枚プレス!)。粗削りながらも、彼らたらしめている漆黒のギター・ドローンはすでに確立されており、必聴と言えます。ボーナス・ディスクには、SUNN O)))初期の貴重な未発表ライヴ音源が収録され、初期のSUNN O)))を知るにはもってこいのパッケージとなっています!
『OO Void』は世界的にSUNN O)))が認知されるきっかけとなった重要な作品。2000年にヨーロッパ盤はLee Dorrian(
Cathedral)主宰のRise Above recordsから、アメリカ盤はHydra Head recordsから、それぞれリリースされました。SUNN O)))のGregが主宰するSouthern Lord recordsがプレスしたこともあったようなのですが、まったく関係のないバンドの音源が収録されたとんでもないミス・プレス盤だったとか! 現在はどれも廃盤となっており、今回のリリースは世界のファンにうれしいニュース。アートワークはDirter PromotionsよりリリースされたLPヴァージョンと同じものになるようです。『The Grimmrobe demos』時より格段にコンセプトが固まり、聴く者を圧倒するドラムレスで執拗に鳴らされる鬼のへヴィ・ドローンは、美しくさえあります。3曲目の「Rabbit's Revenge」は
メルヴィンズのカヴァーですが、オマージュと言ったほうが良さそうです。そしてボーナス・ディスクはなんと!70年代より活躍する現代音楽〜インダストリアル・ミュージックの巨匠Steven Stapleton率いるNurse With Woundが、『OO Void』を丸ごとリミックス! 本作以外での発売は一切なしとのことですので、貴重な音源となることは間違いありません!
『Flight Of The Behemoth』はより邪悪さを増した3rdアルバム。現在の黒い怨念を吐き出すが如きSUNN O)))はここから始まったと言えるでしょう。メタリカの「For Whom The Bell Tolls」がカヴァーされていますが、やはりそうは聴こえません……。2曲でメルツバウこと秋田昌美が担当したことも話題となりました。秋田氏はSUNN O)))のTシャツを着用したり、著作『わたしの菜食生活』にも彼らとのエピソードが登場するなど、両者の関係は親密なようです。ボーナス・ディスクは、そのコラボレーションを日本で再現しファンを狂喜させた東京はEarthdomでのライヴ音源! 当日レコーディングされた音を秋田氏自らがミックスしたスペシャルな一枚。狭い会場に、まさかと思われた全機材搬入で挑んだ恐るべき一夜の感動が蘇ります。
今月はSUNN O)))のStephenとPitaことPeter RehbergとのユニットKTLが
Pelicanとともに来日ツアーが行なわれます。何かと話題の尽きない彼ら。これからも俄然注目です!