東京ニ期会が3年に一度開催する若手歌手中心のオペラ・シリーズ〈二期会ニューウェーブ・オペラ劇場〉が、
鈴木秀美の指揮による
ヘンデル作曲のバロック・オペラ『アルチーナ』を2018年5月19日(土)・20日(日)に東京・めぐろパーシモンホール 大ホールにて上演。
本公演で指揮を務める鈴木秀美は、
18世紀オーケストラのメンバー、
ラ・プティット・バンドと
バッハ・コレギウム・ジャパンの首席奏者を務めたチェリストにして指揮者。2001年には古典派を専門とする“
オーケストラ・リベラ・クラシカ”を結成し、活発なコンサート活動やCDのリリースを行なっていることでも知られています。オーケストラは、二期会ニューウェーブ・オペラ劇場公演のために、国内外で活躍するピリオド楽器奏者と東京藝術大学や桐朋学園大学の優秀な器楽専攻生を集めて創設されたニューウェーブ・バロック・オーケストラ・トウキョウ(NBO)です。
『アルチーナ』は、最大の悪役にして恋多き魔女アルチーナを中心に、彼女を取り巻く“魔法による愛”と“本物の愛”の対立、そして“愛とは何か”を描いた、魔女の恋愛物語とも言える作品。25曲以上の多彩で美しいアリアが組み込まれており、音楽的にも充実の内容となっています。鈴木は公演に寄せて「ヘンデルのどの有名なアリアにも言えることですが、ヘンデルの凄さは、音楽はとてもシンプルなのに、ものすごく深い情感を表現していること。涙を誘うのに難しい音楽はいらないとでも言っているようです。(中略)今回の『アルチーナ』でも音楽を通して登場人物と一緒に泣いたり、笑ったりできるような上演になるといいと思っています」とコメントしています。
公演に先駆け、4月21日(土)にはプレ・イベント〈二期会プレ・マチネ バロック・オペラは魔法の世界!〜ヘンデル『アルチーナ』公演 プレ・トーク&コンサート〜〉も開催。プレ・トークでは、今回が初来日となる本公演の演出家エヴァ・ブッフマン(Eva Buchmann)が、『アルチーナ』の解説や今回の舞台、演出コンセプトについて発表します。イベント後半のコンサートでは、本公演のキャストからメゾ・ソプラノの和田朝妃(ブラダマンテ役)、テノールの市川浩平(オロンテ役)が出演し、本公演のコレペティートルならびに本番での通奏低音を務めるチェンバロの
上尾直毅とともに生演奏を披露します。