鈴木茂 2005/03/28掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
大滝詠一の『Niagara Moon』が、リリース30周年を記念して、めでたく
リマスター盤が発売され、大きな話題を集めている今日この頃。大滝詠一と同じく、
はっぴいえんどのメンバーであった
鈴木茂の名盤『BAND WAGON』も今年でリリース30周年を迎えたという事実にみなさんは気づいていますか……? そう、1975年と言えば、
細野晴臣と鈴木茂が
“TIN PAN ALLEY”を結成した節目年。その30周年にあたる今年、未リマスター盤最後の大砦ともいえる、鈴木茂の1stアルバム『BAND WAGON』が茂氏自身の手によるリマスタリングでついに甦ります!
『BAND WAGON〜Perfect Edition〜』(CRCP-20374/A \3,000(税込))と、堂々たるタイトルを冠したCD+DVDの2枚組で5月25日に発売予定! 初回生産限定なので、今すぐ予約した方が得策ですね!
(収録予定内容)
DVD
・「八月の匂い」プロモーション・ビデオ(初商品化)
・鈴木茂本人が『BAND WAGON』について語るインタビュー映像
・当時の貴重な未公開映像
CD
01.砂の女
02.八月の匂い
03.微熱少年
04.スノー・エクスプレス
05.人力飛行機の夜
06.100ワットの恋人
07.ウッド・ペッカー
08.夕焼け波止場
09.銀河ラプソディー
鈴木茂と言えば、70年代後半からサウンド・プロデューサーとしても大きく才能を開花させ、名曲「レイニー・ステーション」に代表されるようなソフィスティケイトされたサウンドを多く生み出していますが、『BAND WAGON』はそうしたシティ・ポップス群とは趣を異にした唯一無二の作品。単身でLAに赴き、
タワー・オブ・パワーの
デヴィッド・ガリバルディ、
リトル・フィートのサム・クレイトン、ビル・ペイン、そしてジャズ&フュージョン界の大御所、
ドン・グルーシンなど、強力なミュージシャンをバックに集めて、鉄壁といえるほどのファンキー・サウンドを実現。そこにインスト曲以外の全曲に
松本隆の歌詞が乗り、他に類を見ない音楽が完成したわけですね。特に「微熱少年」、「100ワットの恋人」などは松本隆の全仕事の中でも最も代表的な傑作に入ると言えるのではないでしょうか? ギターのみならず、自身のソウル風味漂うヴォーカルも魅力大なこの『BAND WAGON』、細野晴臣氏も“音がいいアルバム”と認めていた作品だけに、今回のリマスタリングの仕上がりが楽しみです。
と言うわけで、TIN PAN ALLEY30周年ですからして、この嬉しい流れで、関連作のさらなるリリースにも期待したいですね!