――4、レコーディング中での印象的な出来事はありますか? 素晴らしいメンバーに恵まれたので、難曲であっても一発で録れたり、多くても2〜3回だったことに驚きました。一流ミュージシャンの集中力の凄さと実力を、身をもって感じた瞬間です。 そのため、2日間で13曲を録音することが出来ましたが、長いアルバムは避けられるという最近の風潮があるとのことで、苦労して9曲に絞りこみました。 The Island以外は、自らアレンジした曲を持って臨みましたが、メンバー達がその場でアイディアを出し合ってくれて、曲にどんどんと輝きが増していくのを感じました。 例えば、A Night In Tunisiaをボーカルから始めるアイディアや、8小節のドラムソロをインタールードとして加えるアイディアは、David Bryantによるものです。 The Peacocksは超スローテンポなので、リピートすると長くなり過ぎるため、ワンコーラスにして、歌無しで後奏をしてはどうかと、Davidが発案してくれました。 The Islandのスウィングアレンジは、Davidによるものです。 Lush Lifeのverse部分は、ピアノと共に、ベースはアルコを予定していましたが、Dezron Douglasが弓を忘れて来たため、「お詫びの印に、ベースとデュオでやってあげるよ」と冗談混じりに言ってくれ、結果的に曲が良くなりました。 メンバー全員が、良い作品を作ろうと一丸となってくれたことで、素晴らしいアルバムが出来上がったと自負しています。