ニュース

THE MACKSHOW、第2期集大成となる8年振りの野音ワンマンを開催

THE MACKSHOW   2016/10/27 17:43掲載
はてなブックマークに追加
THE MACKSHOW、第2期集大成となる8年振りの野音ワンマンを開催
 2017年に結成15周年を迎える3人組バンド、THE MACKSHOW。10月12日(水)にスタジオ録音盤の新作ミニ・アルバムとライヴ・ベスト盤のCD2枚組アルバム『今夜はショウダウン』(SPACE-001 3,700円 + 税)をリリースしたばかりの彼らが、2016年10月16日(日)に東京・日比谷野外大音楽堂でライヴを行いました。

[オフィシャル・ライヴレポート]

 2016年10月16日(日)、日比谷野外大音楽堂にてTHE MACKSHOWの8年振りとなるワンマン・ライヴ〈今夜はショウダウン イン 日比谷野音〉が行われた。ロックの伝説を数多く残してきた日比谷野音でのライヴは、日本のロックンロールの歴史を継承してきたTHE MACKSHOW(以下・マックショウ)にとっても特別な場所。前回の野音ワンマン・ライヴは2008年にキャロル解散ライヴと同じ4月13日に行われ、第1期マックショウは一旦活動休止。翌2009年に復活を遂げ、以来精力的に活動してきた第2期マックショウの集大成となるのが、この日のライヴ〈今夜はショウダウン〉だ。

 野外ライヴにはもってこいの快晴となったこの日の日比谷公園には、開演時間が近づくにつれて続々とファンが到着。その多くがリーゼント・ヘアに革ジャンやスウィングトップ、スリムパンツにブーツを履いて野音へと吸い込まれていく。会場に入ると、「公演中の写真撮影は、禁止…しておりません」のアナウンスに拍手喝采。ただし喧嘩はご法度、ルールは破ってもマナーは守るのがロックンローラー。待ちに待った8年ぶりの野音ライヴに向けて客席のあちこちで歓声が上がり、真っ赤な旗が振られる中、いよいよ開演時間がやってきた。

 いつものようにSEの「Happy Children」に乗ってサングラス姿の3人が姿を現し、一斉に客席から紙テープが投げ込まれ、コージー・マック(Vo.G)が「マックショウ! 俺の名前はコージー・マック、ベースはトミー・マック、ドラムはバイクボーイ!」とメンバーを紹介すると、「グリース・ミー」からライヴがスタートした。“ぶっ飛ばしてよ タクシー・ドライバー 行き先は日比谷!”と歌詞を変えて歌うコージーに大歓声が上がる。第2期マックショウ第1弾となったアルバム『HERE COME THE ROCKA ROLLA』からの「情熱のロカ・ローラ」が飛び出すと、客席では普段のライヴハウスさながらに、ノリノリの観客が自分の席には収まり切らず、通路に出てツイスト・アンド・シャウト。ステージの「THE MACKSHOW」の文字が派手な電飾で気分を盛り上げる中、「派手にやるぞー!ワン、ツー、スリー、フォー!」とコージーがカウントして、トミーが歌い出したのは「派手にやれ!(Mach Shau!)」。疾走感のあるロックンロールながら親しみやすいポップなメロディを一緒に口ずさんでいる者も多い。トミーからコージー、そして上段に設置されたドラムセットに座るバイクボーイと、順番にボーカルを取っていき、サビの「ヘイヘヘイ、派手にやれ!」というコール&レスポンスはいったん曲が終わっても何度も繰り返され、前半のハイライトとなる盛り上がりだった。

拡大表示拡大表示
写真 / Chiyori

 中盤からはミッキー・スリム・マックこと伊東ミキオ(Pf)とフジイ・マックこと藤井清次(G)を加えた“フルマック”での演奏へ。ミッキーの転がって行くようなピアノ、フジイのバッキングにより厚みを増したサウンドで「ファンキー・ダイナマイト」「ビックママ・ヘイ・ヘイ」と続け、「アイスキャンディーボーイ」では、「今日は結構涼しいけど、こっちは暑いよ!こんなに暑いとアイスキャンディー食べたくなるよね!」とのコージーの強引なMCから、トミーが腰をくねらせながらベース・リフを弾いて煽り、ミディアム・テンポの粘っこくファンキーなグルーヴを聴かせてみせた。17時スタートと、早い開演時間だったものの、気が付けばあっという間に周囲は闇に包まれている。そんな中、コージーがアコギに持ち替えてのアルペジオが開場の空気を一変させてバラード「100メートルの恋」へ。野音全体が静かに耳を澄ませて聴き入っていた。フルマックによるルーズなロックンロール「LET ME ROLL」ではミッキーが真骨頂のブギ・ピアノで曲を牽引して観客を踊らせる。

 ライヴ終盤で、「大切にしてる曲です」との紹介から続けて披露された「リンカーン・コンチネンタル」「高速ヘヴン」の2曲、そしてアンコールで歌われた今日のライヴのテーマ曲ともいえる「今夜はshowdown」からは、“誰のためでもなく迷わずに自分を信じて生きて行こう”という、この日のライヴの核となるメッセージを感じることができた。

 第1期からの曲「怪人二十面相」「涙のベイビーラヴ」等が演奏されたアンコールはじつに3度にわたり、ラスト・ナンバーに選ばれたのは「今夜だけが」。8年前の野音でも最後に演奏されたこの曲のイントロをコージーがリッケンバッカーで奏でるとドッと沸く観客たち。「とばせー!」と叫んで曲が始まった瞬間、金のテープが客席に向かって放たれ、会場中が大合唱となった。「今夜だけが生まれた事の全て」と刹那的に歌われるこの曲が、その瞬間に生命を燃やし尽くすロックンローラーのスピリットを表している。最後は「どうもありがとう日比谷〜!」と叫び、コージーとトミーがエンディングに合わせてセンターでバッチリとポーズをキメて、マックショウの野音ライヴは幕を下ろした。

 全27曲、復活以降立ち止まることなく走り続けてきたマックショウの集大成となったこの日の野音ワンマン・ライヴ。この日見せてくれた確固たるロック・スピリットをもって、来年2017年に迎える結成15周年に向けてまだまだ精力的に活動を続けて行くであろう3人だが、しばらくは10月12日に発売されたスタジオ録音盤の新作ミニ・アルバム + 活動復帰後の第2期マックショウの歴史を辿るライヴ・ベスト盤によるCD2枚組『今夜はショウダウン』(SPACE-001 3,700円 + 税)を聴いて、この日の余韻に浸ってほしい。


文 / 岡本貴之

拡大表示拡大表示
写真 / Ayumi Fujita

8年ぶりの野音、今回も最高だった。大成功だったと思う。心配してた天気もバッチリだったし、満員御礼で最高に気分良かった。野音独特の開放的な雰囲気と、張り詰めた緊張感。ビルの谷間、黒ずくめの客席を照らす満月。その中を自分の声が、どこまでも抜けて行くような、何とも言えない空気感に包まれて、あれから8年も経っちゃたんだとか、あんなに憧れた野音に立って歌ってんだなとか、
色んな事を考えてた。ガキの頃から憧れた自分になれたのかな。幸せだなぁと。だから、あの空間を作ったのは紛れもなく、集まってくれたお客さんだね。僕らは、ただただ一途にロックンロールするだけ。演出なんてまるで無いしね。受け止めた皆が空気中にエネルギーを放出する。それがわかるくらい、空気が澄んでた。それだけじゃない。残念ながら会場に来れなかった皆、色んな所から心を飛ばしてくれた。そういうものも届いてるような、色んな想いが爆発したような、最高の夜でしたね。もう、感謝しかない。キツい時もあるし、色んな事がある。けど今夜は最高だったな、またバッチリ決めようぜ!って言えたような気がするね。みんな、本当にどうもありがとう。

――KOZZY MACK(コージー・マック)

さすがにヒビヤも2回目となると、1回目ほど緊張はしなかったですが、やはり本番では力が入りつつも、気持ちいい緊張感でライブが出来ました。ステージから客席に向けての風景は、何度体験しても本当に感動します。ストレートなロックンロールのライブなので、大した演出なんかは無いけど、始まってしまえば楽しくて、終始笑顔でしたね。それこそ昭和83年ヒビヤコンサート以降の集大成と言えるライブが出来たと思います。全国から来てくれた皆さんに、何かしらパワーを渡せたかなと。これに懲りず、何年後かにまたヒビヤで会えたら、と思います。ありがとうございました!
――TOMMY MACK(トミー・マック)

当日、野音に着いて感じたんですが、前回やった時よりも、なんだか小さく感じたのは不思議でしたね。前日のザ・モッズを見に行った時よりも、小さく感じましたね。とにかく本番中は終始リラックスして楽しめました。今回は久しぶりのフルマックでしたが、やっぱりミキオ先輩とフジイ先輩が加わるとパワーアップしますね。マックショウのライブは、バンド側だけじゃなく、ファンのみんなとプレイしてるんだって改めて感じましたよ。惜しくもあの場に来れなかった皆さんも、全国から応援してくれる気持ちを活力に変えて、また良いライブをしたいと思います。これからもよろしく!グッバイステディ〜!
――BIKE BOY(バイク・ボーイ)

THE MACKSHOW
今夜はショウダウン イン 日比谷野音
セットリスト

2016年10月16日(日)
東京 日比谷野外音楽堂
01. グリース・ミー
02. 情熱のロカ・ローラ
03. 恋のスピードウェイ
04. ナナハン小僧のテーマ
05. 派手にやれ!(Mach Shau!)
06. 恋はハンキー・パンキー
07. 恋のマジック・ドライヴィン
08. 首都高ムーンライト
09. ファンキー・ダイナマイト
10. ビックママ・ヘイ・ヘイ
11. アイスキャンディー・ボーイ
12. 恋はまぼろし
13. 100メートルの恋
14. 今夜はスタンド・バイ・ミー
15. JUSTINE!
16. LET ME ROLL
17. 夜はつかのま
18. リンカーン・コンチネンタル
19. 高速ヘヴン
20. グッバイ・ステディ
アンコール1
21. 怪人二十面相
22. 今夜はshowdown
23. 涙のベイビーラヴ
アンコール2
24. A HEART BEAT’S TONIGHT
25. ロックンロール・スルー・ザ・ナイト
26. 83413(今夜は最高)
アンコール3
27. 今夜だけが


■2016年10月12日(水)発売
THE MACKSHOW
『今夜はショウダウン』

SPACE-001 3,700円 + 税

[disc 1]
01. 今夜はShowdown
02. トゥイスティン・ナンバーワン
03. 喜八露留(CAROL)
04. 真っ赤なチェリー
05. あの娘のファラウェイ・アイズ
06. OH!CAROL
07. LONG DISTANCE CALL

[disc 2(LIVE BEST盤)]
01. 情熱のロカ・ローラ
02. 彼女はフィールグッド
03. 狂騒天国
04. ノーバディ・ガール
05. ロックンロール・スルー・ザ・ナイト
06. 恋のマジック・ドライヴィン
07. 首都高ムーンライト
08. いとしのキャンディ・ガール
09. あの娘はバタフライ
10. 消えたサマー・ラブ
11. 100メートルの恋
12. キャンディー・ゴールド・サンセット〜燃えるサンセット〜
13. アイスキャンディー・ボーイ
14. リンカーン・コンチネンタル
15. 恋のスピードウェイ
16. 2分8秒の恋
17. 熱帯ドライヴ
18. 83413(今夜は最高)
最新ニュース
※ 掲載情報に間違い、不足がございますか?
└ 間違い、不足等がございましたら、こちらからお知らせください。
※ 当サイトに掲載している記事や情報はご提供可能です。
└ ニュースやレビュー等の記事、あるいはCD・DVD等のカタログ情報、いずれもご提供可能です。
   詳しくはこちらをご覧ください。
[インタビュー] 中国のプログレッシヴ・メタル・バンド 精神幻象(Mentism)、日本デビュー盤[インタビュー] シネマティックな115分のマインドトリップ 井出靖のリミックス・アルバム
[インタビュー] 人気ピアノYouTuberふたりによる ピアノ女子対談! 朝香智子×kiki ピアノ[インタビュー] ジャック・アントノフ   テイラー・スウィフト、サブリナ・カーペンターらを手がける人気プロデューサーに訊く
[インタビュー] 松井秀太郎  トランペットで歌うニューヨーク録音のアルバムが完成! 2025年にはホール・ツアーも[インタビュー] 90年代愛がとまらない! 平成リバイバルアーティストTnaka×短冊CD専門DJディスク百合おん
[インタビュー] ろう者の両親と、コーダの一人息子— 呉美保監督×吉沢亮のタッグによる “普遍的な家族の物語”[インタビュー] 田中彩子  デビュー10周年を迎え「これまでの私のベスト」な選曲のリサイタルを開催
[インタビュー] 宮本笑里  “ヴァイオリンで愛を奏でる”11年ぶりのベスト・アルバムを発表[インタビュー] YOYOKA    世界が注目する14歳のドラマーが語る、アメリカでの音楽活動と「Layfic Tone®」のヘッドフォン
[インタビュー] 松尾清憲 ソロ・デビュー40周年 めくるめくポップ・ワールド全開の新作[インタビュー] AATA  過去と現在の自分を全肯定してあげたい 10年間の集大成となる自信の一枚が完成
https://www.cdjournal.com/main/cdjpush/tamagawa-daifuku/2000000812
https://www.cdjournal.com/main/special/showa_shonen/798/f
e-onkyo musicではじめる ハイカラ ハイレゾ生活
Kaede 深夜のつぶやき
弊社サイトでは、CD、DVD、楽曲ダウンロード、グッズの販売は行っておりません。
JASRAC許諾番号:9009376005Y31015