2015年12月の
東京都交響楽団主催“第798回定期演奏会 Aシリーズ”(2015年12月10日)と“都響スぺシャル「第九」”(2015年12月23日、25日、26日)に出演を予定していた
ヤクブ・フルシャ(Jakub Hrůša)が、ウィーン国立歌劇場からの出演要請を受け2015年12月に同歌劇場公演を指揮するため、都響主催公演への出演がキャンセルとなりました。フルシャの降板に伴い、指揮者および曲目は下記のように変更されます。なお、この変更によるチケットの払い戻しはないとのことです。
■第798回定期演奏会 Aシリーズ(2015年12月10日)
[変更後]
・指揮 ミヒャエル・ザンデルリンク(Michael SANDERLING / ドレスデン・フィル首席指揮者)
・チェロ アレクセイ・スタドレル(Alexey STADLER)
・曲目 ショスタコーヴィチ: チェロ協奏曲第1番変ホ長調op.107
チャイコフスキー:交響曲第1番ト短調op.13「冬の日の幻想」
■都響スぺシャル「第九」(2015年12月23日、25日、26日)
[変更後]
・指揮 エリアフ・インバル(Eliahu INBAL / 都響桂冠指揮者)
・曲目(変更なし) ベートーヴェン: 交響曲第9番ニ短調 op.125「合唱付」 今回の決断に際し、フルシャから下記のメッセージが届いています。
親愛なる都響会員・支援者の皆様、音楽を愛する皆様
このたび私は、最も難しい状況において皆様のご理解を得るためにこの手紙を書いております。すでにお聞き及びと存じますが、大変残念ながら、私は2015年12月に予定されていた都響への登壇を辞退することとなりました。都響創立50周年を迎える年の都響との演奏会 ―定期演奏会と都響スペシャル― を指揮することを、私自身も大変楽しみにしておりましたし、これらは私にとってこのシーズンのハイライトでありました。しかし最近、まさにこの期間において、別の機会の出演打診をいただきました。それが都響との仕事にどんな意味をもたらすかというあらゆることについて何日も熟考を重ねた末、私はヨーロッパの最も由緒ある音楽舞台のひとつ、ウィーン国立歌劇場デビューのオファーを受けることといたしました。
私の決断が他ならぬ皆様を大変失望させてしまうことはよくわかっており、そのことに痛恨の念と悲しみを感じています。私はこの状況を、率直にそして慎重に、マネジメントおよび都響と話し合いました。難しい状況の中での協議を経て、最終的に彼らは状況を理解し、この特別な機会を認めてくださいました。この感謝の気持ちはいつまでも忘れません。
そして今、私たちの努力の原動力となってくださっている定期会員・支援者の皆様、ファンの皆様、そして音楽を愛する皆様に、私のこの決断をどうかご理解いただきたいのです。またこれまで同様、私が皆様のことをいつも変わらず大切に思い、都響との長期にわたる関係に力を尽くす気持ちでいることを知っていただきたいと思います。この都響との関係は、今後も皆様とともに音楽を共有する機会を多くもたらしてくれるでしょう。そして来年のウィーンでの経験が私を芸術家として成長させ、さらに優れた音楽づくりによって皆様に演奏会をお届けできるよう努めたいと思います。再び皆様にお会いし、素晴らしい音楽の感動を分かち合えるときを待ち望んでいます。皆様のご理解を心より願っております。――ヤクブ・フルシャ