冨田勲 2004/07/28掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
“世界のTOMITA”こと日本が誇る作曲家、シンセサイザー奏者の
冨田勲。放送、舞台、映画などで数多い作品を送り出してきた冨田が、世界で認められるきっかけとなったのは、シンセサイザーとクラシックを融合させたシリーズ。このシリーズのデビュー作『月の光』発表30周年を記念し、紙ジャケットで復刻する初回限定生産盤“冨田勲の世界〜オリジナル紙ジャケット・コレクション”が、8月25日の5タイトル、9月22日の4タイトルで登場(下記リスト参照)します。
70年代、まだシンセサイザーがそれほど一般的ではなかった時代に、一人ですべてのパートを演奏し、録音したTOMITAはパーソナル・レコーディングの先駆者。これらの作品のなかからグラミー賞にノミネートされたものもあり、『展覧会の絵』(1975)は全米クラシック・チャート1位を記録しています。
シンセサイザーによるカラフルで広がりのあるサウンドは、今となってみればアンビエントやエレクトロニカなどにも通じる世界。とくに『惑星』は従来のステレオをさらに発展させたという特殊効果により、宇宙空間に放り出されたような音体験を狙ったものだそうで、1978年度グラミー賞ベスト・エンジニア部門にノミネートされているほど。ジャケット・デザインもそんな音世界を反映してくれるかのような丁寧な作りのものが多く、これらの紙ジャケットの仕上がりに期待も脹らみます。またライナーノーツもオリジナルのUS盤と、日本盤のものをあわせて収録しており、資料的な価値も。
クラシック・ファンならずとも、触手が伸びそうなコレクションですよね!?
●冨田勲の世界〜オリジナル紙ジャケット・コレクション
各2,100円(税込)
8月25日発売
『月の光』(1974)BVCC-37405
『展覧会の絵』(1975)BVCC-37406
『火の鳥』(1975/写真)BVCC-37407
『惑星』(1977)BVCC-37408
『ダフニスとクロエ』(1979)BVCC-37409
9月22日発売
『宇宙幻想』(1977)BVCC-37410
『バミューダ・トライアングル』(1978)BVCC-37411
『大峡谷』(1982)BVCC-37412
『ドーン・コーラス』(1984)BVCC-37413