ニューヨークを拠点に活動するジャズ・ピアニスト、
秋吉敏子が、パートナーでもあるサックス&フルート奏者、
ルー・タバキンと1973年に結成した
秋吉敏子=ルー・タバキン・ビック・バンド。このバンドが74年に発表したデビュー・アルバム『孤軍』が、発売50周年を記念して12月25日(水)にアナログ盤で再発されます。アナログ盤の製作は、カッティング・マスター制作からスタンパー製造、プレスまで、生産工程のすべてをソニー・ミュージックレーベルズグルーブで行ないます。
双頭カルテットを編成してロサンゼルスのクラブなどに出演していた秋吉敏子とルー・タバキンが、西海岸の腕利きプレイヤーばかりを集めてビッグバンドのリハーサルを始めたのは73年の春頃のことでした。スタジオ・ワークに多忙をきわめていたウエスト・コーストのトップ・ミュージシャンたちにとっても、真に創造的なオーケストラで、それまで聴かれなかったような未知のサウンドを作り上げてゆくのは、経済的な面を超えても魅力的なものであったに違いありません。初めは手探りの感じでスタートしたリハーサルも、半年ほどでレギュラー的なプレイヤーが決まり、メンバーたちがリーダーの意図するところを理解し、1年後にはどんな一流バンドにも負けないような素晴らしいビッグバンド・サウンドを聞かせるようになっていました。まさに機が熟したといった感じで制作されたのが『孤軍』です。タイトル曲の「孤軍」は和と洋の文化を組み合わせたサウンドで評判となり、その年のジャズ界の話題をさらいました。
また、アナログ盤の発売日と同じ12月25日に『孤軍』を含む秋吉敏子&ルー・タバキン・ビッグ・バンドの初期の代表作7作品が配信開始されます。配信されるのは、『孤軍』(1974年)、『ロング・イエロー・ロード』(1975年)、『花魁譚』(1976年)、『ロード・タイム』(1976年)、『インサイツ』(1976年)、『マーチ・オブ・ザ・タッドポールズ』 (1977年)、『ニューポート'77』 (1977年)。いずれも各種ストリーミングサービスとダウンロードサービスで試聴・購入が可能。ハイレゾ対応ストアでは全曲ハイレゾ音源も配信されます。