2023年に92歳で亡くなった指揮者・
外山雄三の追悼盤として、作曲家でもある彼が自作を
大阪交響楽団とともに演奏した『外山雄三自作自演集 Vol.2』が3月上旬に発売されます。収録されるのは、ヴァイオリン協奏曲第1番、第2番と「管弦楽のためのラプソディ」。ヴァイオリン協奏曲は2018年2月(第1番)と2019年11月(第2番)に大阪・ザ・シンフォニーホールで行なわれたコンサートのライヴ録音で、独奏は大阪交響楽団首席ソロコンサートマスターの
森下幸路が務めています。
森下と外山は、森下が
仙台フィルのコンサートマスターを務めていた1994年から付き合いがあり、外山が作曲したヴァイオリン・ソナタを森下が録音した際には外山が絶賛するなど、信頼し合う関係でした。
ヴァイオリン協奏曲第1番は1963年尾高賞受賞作で、「管弦楽のためのラプソディ」と同様に日本の素材が豊富に用いられ民族色に満ちたもの。ヴァイオリン協奏曲第2番は1966年作で、その2年前に作曲しヴァイオリン・ソナタに基づいて生まれました。日本の伝統音楽と西洋音楽の融合と対立が興味深い内容となっています。外山の代表曲のひとつである「管弦楽のためのラプソディ」は、存命中の2021年に発売された自作自演集の第1弾『
外山雄三生誕90年記念最新自作自演集』に収録されたものとは別の音源です。