デス・キャブ・フォー・キューティーがアルバム『金継ぎ』(2015年)の収録曲「The Ghosts of Beverly Hills」のリミックスをティコに依頼したことがきっかけで実現したコラボレーション・シングルは、ティコの繊細で特徴的なプロダクションとアレンジ、そしてギバードの感情を揺さぶるようなヴォーカルが緻密に融合された仕上がりになっています。
「Only Love」について、ティコは「2016年にデス・キャブ・フォー・キューティーの楽曲〈The Ghosts of Beverly Drive〉のリミックスをする機会があったけど、僕は以前からベンの作品のファンだった。ベンの声は、制作の観点から言うと非常に刺激的な要素で、僕が惹かれる種類の音や楽器とうまく調和していると感じた。〈Only Love〉は、最初はインストゥルメンタルの楽曲だったけど、何かが足りなかった。そこで、ベンにラフなデモを送ったところ、彼がヴォーカルを録音してくれた。最初にラフなヴォーカルを聴いたときに、曲全体の意味が急にわかってきて、そこからアレンジが生まれた。『Weather』でヴォーカルを試した後だったし、今回はその時に学んだことを実践する絶好の機会だった」とコメント。
ギバードは「2014年にナオミ・クラインの『This Changes Everything: Capitalism vs. The Climate』を読んでいるときに、モンタナのヤギ牧場主で環境保護活動を行なっているアレクシス・ボノゴフスキーの言葉にとても感動した。モンタナ州南東部の公有地を鉱山会社Arch Coalから守るための戦いについて、彼女は次のように言っている。“この場所とのつながりや人々の愛、それこそがArch Coalが理解していないことだ。彼らはそれを過小評価し、理解せず、無視する。しかしそれこそが、最終的にこの場所を救う。石炭会社への憎しみや怒りではなく、愛がこの場所を救う”〈Only Love〉をスコット(・ハンセン / ティコ)が送ってくれたとき、この言葉がぴったりだと思った。アレクシスの言葉を読んでから、僕はそれを普遍的な真実として受け止めている。僕たちが大切にしている人、場所、物を守る唯一の方法は、憎しみではなく愛だ。もちろん、“言うは易し、行うは難し”ではある。しかし、僕はまるでマントラのように彼女の言葉に立ち返っているよ」とそれぞれ語っています。