シリーズ累計1,100万部突破の大人気漫画を原作とするアニメーション映画『BLUE GIANT』のスペシャル上映が、作品に登場する名門ジャズ・クラブ「So Blue」のモデルである東京・ブルーノート東京で5月8日に行なわれました。上映後には
立川譲監督がステージにあがり、観客からの質問に答える一幕も。さらに、本作の
サウンドトラックを手がけたピアニストの
上原ひろみがサプライズ登場し、エンドロール曲の「BLUE GIANT」を披露しました。
ブルーノート東京は、物語の主人公・大、雪祈、玉田が結成するバンド“JASS”が「日本のジャズシーンを変えるため」出演を目指すジャズの名門クラブ「So Blue」のモデルであり、作品にとっては聖地ともいえる存在。スペシャル上映への注目度は高く、座席予約の受付開始後1分も経たずに2部合計266席が完売となりました。本編の4分の1をライヴ・シーンが占めるこの作品が、実際にライヴ会場で上映されるのは今回が初。ブルーノート東京での映画興行も初めてでしたが、場内のサウンド環境を生かしてこの日のためだけに特別に構築された7.1chサラウンドのスピーカーシステムで満員の観客を魅了し、演奏シーンの終わりや上映後には客席から自然と拍手が起こりました。
上映後には、主人公の大さながらにテナー・サックスを首から下げた立川譲監督がステージに登場。黒く塗られたサックスは映画のモーションキャプチャ用に使用された貴重なものです。トークでは、ブルーノート東京を劇中の「So Blue」のモデルにするにあたり、会場の設計図を基に縮尺を合わせて緻密に画に落とし込んだエピソードを明かしました。さらにはティーチインとして観客の質問に答え、映画を繰り返し観たと思われる熱心な観客からの突っ込んだ質問が多いなか、監督はどの質問にも笑顔で丁寧に受け答えしました。
そして後半では、音楽を手がけたピアニストの上原ひろみがサプライズ登場。「ブルーノート東京は私がとても大事にしているクラブで、ここで映画が上映されると聞いて嬉しくて仕方がありませんでした。そして、せっかく映画が上映されるのであれば私も1曲演奏できたらと思いました」とコメントし、エンドロール曲の「BLUE GIANT」の感動的なソロ・ピアノ・パフォーマンスを披露しました。
最後に上原は「皆さんに何度も劇場に足を運んでいただき、感謝の気持ちしかないです」と語り、立川監督は「映画の制作がスタートした時に、上原さんが書いた楽曲をここで聴く機会があったのですが、今回こうしてこの聖地で上原さんの生演奏で聴くことができて感無量で、自分の中の物語がひとつ終えたような達成感を感じています」とコメントし、満場の拍手に包まれながらステージを後にしました。
映画『BLUE GIANT』は興行収入10億円を超える大ヒットを記録。ロングラン上映中です。