世界初出音盤(LP)のマスターテープから初CD化された、
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(Wilhelm Furtwängler)&
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団による『
フルトヴェングラー&ウィーン・フィル / 田園(1943)』(KKC-4166 オープン価格)が2月20日(水)に発売されます。
本作に収められた
ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」は、フルトヴェングラー&ウィーン・フィルが1943年12月に独エレクトローラ(EMI系)へセッション録音したものの、戦時の材料不足のためSP発売が見送られ、さらに52年にはLP用にウィーン・フィルと同曲目の再録音が行なわれたために長らくお蔵入りとなり、71年に世界初出音盤として米ターナバウト・レーベル(VOXプロダクション)からLP(TV-4408)でリリースされた音源。86年にエレクトローラがLPで発売したときのような、第1楽章提示部の反復を“加工再使用”したものではなく、反復なしのオリジナル演奏通りで、原盤のSP11面中4面は別テイクとなっています。このオリジナル演奏通り(反復なし)のマスターテープから、96kHz / 24bitでデジタル・リマスターされ、初めてCDとして発売されるのが本作です。
本作はボーナストラックとして、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団との
R.シュトラウスの交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」、
シューベルトの交響曲第8番「未完成」第1楽章のリハーサルという、2つの希少音源も収録。これらは52年公開のドイツ映画「音楽の大使(フルトヴェングラーと巨匠たち)」で使われた音源で、77年に米エヴェレストから発売されたLP(SDBR-3252)のマスターテープから96kHz / 24bitで変換されています。「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」は、音楽評論家 / 指揮者の故・宇野功芳も絶賛した、巨匠随一の名演です。「未完成」第1楽章のリハーサルは、曲の冒頭から3分強(61小節まで)の練習風景で、巨匠の発言が入っています。市販CDとしては初出となる、超希少音源です。