女性から圧倒的な支持を得る芥川賞作家・
綿矢りさが、高校生による禁断の三角関係を描き、人間の根源的な愛を問う文芸少女のバイブルとなった『ひらいて』の映画化が決定しました。
恐れを知らない女子高生の熱い恋心が、勢いあまり、意中の彼の恋人にまで向けられる、エキセントリックでありながらも切実な純愛を描き、いかなる恋愛映画も及ばなかった境地に行き着く、青春映画の系譜を飛び越えた本作。主人公の女子高生・木村愛役を演じるのは、『ジオラマボーイ・パノラマガール』、『樹海村』など主演作が続々公開中、今若手の中でも最注目の女優・
山田杏奈。屈折した少女の恋心を圧倒的な存在感と演技力で表現します。
脚本・監督を務めるのは、『また一緒に寝ようね』でぴあフィルムフェスティバル2016映画ファン賞 / 審査員特別賞を受賞、オムニバス映画『
21世紀の女の子』でも注目を集めた若干26歳、新進気鋭の若手監督・
首藤凜。荒々しさと繊細さが共存する少女の姿を美しくもポップに描き、観る者を最初から最後まで引き込む青春エンタテイメント作品に仕上げています。
[コメント]木村愛役を務めさせて頂きました、山田杏奈です。
愛が自分と他人を壊しながら、もがきながら生きる姿が皆さんにどう映るかとても楽しみです。
普段役と共に泣いて、共に喜ぶことを目標にしていますが、今回は愛という人とひたすら戦った撮影期間でした。 私は彼女が嫌いですが、彼女を愛さずにはいられませんでした。
素晴らしいキャストの皆さん、スタッフの皆さんと紡いだ作品をどうぞ楽しみにしていてください。――山田杏奈綿矢りささんの『ひらいて』を初めて読んだ17歳の冬から、この映画を撮るために生きてきました。
静かな戦いのような撮影期間、そうずっとあなたに会いたかったのだと思う瞬間が幾度もありました。
歪な彼女たちの青春でもって、世界にはこんなやり方が無数にあるのかもしれないと予感されるように、私の才能と熱の全てを使います。――監督: 首藤凜『ひらいて』は炎のように自分も周りも焼きつくしてしまう、激しい性格の女子高生が主人公で、映像にするとどんな風になるか想像もつきませんでした。でも脚本を読ませていただき、主人公の激しさのなかにある揺らぎや、人に出会って少しずつ変わってゆく様子が描かれていて、感動しました。首藤監督の作り上げられた映像作品を観るのが、とても楽しみです。主演の山田杏奈さんが主人公の体当たりの恋をどのように演じられるのかも、想像が膨らみます。――原作: 綿矢りさ