山本彩のホール・ツアー〈Sayaka Yamamoto Hall Tour 2024 -RGB- supported by メメントモリ〉が、3月23日の東京・NHKホール公演でファイナルを迎えました。
山本がNHKホールのステージに立つのは2020年の〈山本彩 LIVE TOUR 2020 -α-〉以来、4年ぶり。同ツアーは序盤のNHKホール以降の公演がコロナ禍の影響ですべて中止となってしまったため、声出しが可能になった万全の状態で挑む今回のライヴには並々ならぬ強い思いがあったことは想像に難くありません。客席を埋め尽くした多くのファンもまた、この日に向けた大きな期待を目に見えるほどの熱気として開演前の会場に充満させていました。
そんな自身の中に潜んでいた負の感情を吐露するオープニングVTRを経て、ライブは1曲目「劣等感」で幕を開けた。コロナ禍の最中に活動休止した2021年から2022年の自身の状態をあらためてなぞるような冒頭の流れは、その場所からしっかりと脱したこと、そしてネガティブなことさえも音楽として表現できるようになった強さをあらためてオーディエンスに提示するものだった。力強くアコギをかき鳴らしながら自身の“劣等感”を高らかに響かせる山本の歌声は、一抹の不安も感じさせない決意に満ち溢れ、NHKホールの空間を支配していく。その勢いのまま「東京行くぞ!」の煽りに歓声が激しく鳴り響く中、「TRUE BLUE」「Are you ready?」とパワフルなロックナンバーを連発し、テンションを無尽蔵に高めていく。
4人のダンサーとともに卓越したダンススキルをアピールするインストパートに導かれるように、次のゾーンでは“踊る山本彩”がステージを彩っていく。この2月からスタートした3ヵ月連続配信リリースの第1弾楽曲となるダンスチューン「Nocturnal」では、自身が手がけた、シンデレラをモチーフとするような歌詞をしなやかな歌とダンスで表現し尽くす。続くミディアムメロウな「feel the night」ではイスを使ったパフォーマンスでそこに込められたストーリーを繊細に披露していく。その後は、キャッチーなサビで観客がハンズアップした手が優しく揺れるピースフルな光景を生み出した「彼女になりたい」や、途中から客席に降りて歌うサプライズに大合唱が巻き起こった「Weeeekend☆」と、客席との距離を一気に縮める楽曲が続く。そして「ぼくはおもちゃ」ではライブ開催前にSNS上で公開されていた振り付けをその場にいる全員が一緒に楽しみ、最高の一体感を作り上げていった。
「まだまだ行けますかー!」という一言をきっかけにライブは後半戦に突入。観客のジャンプでフロアが大きく揺れた「Bring it on」、「逆風蹴散らして」という強いフレーズが聴き手の心を揺さぶるファイトソング「against」、爽快なサウンドに合わせてタオルが大きな風を巻き起こした「Let’s go Crazy」を連投。そして、「ラストは公式の乾杯をしましょうか。愛を込めて」という一言に続き、本編ラストソングとなる「ドラマチックに乾杯」へ。ステージ上のミラーボールが拡散する無数の光の粒が降り注ぐ中、メランコリックな心情を笑い飛ばして生きる決意を高らかに歌い、多幸感に満ちたエンディングを迎えた。
『魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?』主題歌となる「ブルースター」に続き、4月7日から放送されるTVアニメ『シンカリオン チェンジ ザ ワールド』のエンディング主題歌を担当することも決定。さらに5月からは広州、上海、台北を巡る〈Sayaka Yamamoto Asia Tour 2024 -彩-〉もスタートする。これからも“シンカ”し続けていく山本彩が見せる次なる色が楽しみだ。