実在した犬であり、「HIS MASTER'S VOICE」というタイトルで知られる原画のモデルとしてもお馴染みの“ビクター犬”ことニッパー。その原画にまつわる心温まるストーリーと、ビクターの目指す音楽の感動を未来に伝え残していくことを目的に、“2月8日”が“ニッパーの日”として日本記念日協会(
www.kinenbi.gr.jp)認定の記念日として登録されました。
1884年にイギリスで生まれたニッパーは、背景画家マーク・バラウドの主人の元で育ちました。非常に賢い犬でしたが、いつも訪れた人の脚を噛もうとしていたことから“Nipper”(nip: 噛む・挟む)と名付けられました。やがて主人であるマークが亡くなり、その弟で画家のフランシス・バラウドに引き取られたニッパー。ある日、家にあった蓄音器で生前に録音していたかつての主人の声を聞かせたとこと、ニッパーは蓄音器の前で不思議そうに耳を傾け、懐かしい主人の声を聞き入ったそう。
健気なニッパーに心を打たれたフランシスは、その姿を絵に描き「His Master's Voice」とタイトルを付けました。このストーリーに感銘を受けた円盤式蓄音器の発明者であるエミール・ベルリナーがこの名画を1900年に商標として登録。その後、その商標を引き継いだ米国ビクタートーキングマシーン社が1927年に日本法人「日本ビクター」(現: JVCケンウッド)を設立。“最高の技術と品質の象徴”として、ビクターの商品にこのマークが記されてきました。現在はビクターエンタテインメントのロゴマークやニッパーグッズを中心に、広く親しまれています。
なお、ビクターの
Facebookでは所属アーティストとニッパーの記念写真コーナーがアップされており、今後も順次撮り下ろしカットを公開予定。長崎県は波佐見町がほこる“波佐見焼(はさみやき)”のブランド「HASAMI」からはコラボ・マグカップが登場、そして3月14日(土)に開催される〈ビクターロック祭り2015〉では「BEAMS T」とのコラボTシャツが販売、また会場には5mの巨大ニッパー・バルーンも登場予定とのこと。