70年代末〜80年代にかけて社会的現象となったテクノポップ・ムーヴメントを牽引した
YMO (YELLOW MAGIC ORCHESTRA)が、1979年に行なったワールド・ツアーの全貌を記録したライヴ・ボックス・セット『YMO 1979 TRANS ATLANTIC TOUR LIVE ANTHOLOGY』を4月30日(水)にリリースします。
YMOは、1978年に
細野晴臣 、
坂本龍一 、
高橋幸宏 の3名で結成し、当時のアルファレコードより『
YELLOW MAGIC ORCHESTRA 』でアルバム・デビュー。同年8月に米・ロサンゼルスのザ・グリーク・シアターで初の海外公演を行なった際には、ライヴ・レコーディングに加え、映像も撮影されました。同年秋には日本のバンドとしては初のワールド・ツアー〈TRANS ATLANTIC TOUR〉を、1.5トンにもおよぶ機材とともに、英、仏、米東海岸とツアー名の通り“大西洋横断”となる3ヵ国7公演で開催し、英・ロンドン「ザ・ヴェニュー」(2公演)、仏・パリ「テアトル・ル・パラス」、米・ニューヨーク「ザ・ボトム・ライン」の公演ではライヴ・レコーディングも行なわれました。
このライヴ・レコーディング音源は、各都市の演奏をYMOのメンバーがセレクトする形で1980年にライヴ・アルバム『
パブリック・プレッシャー 』としてリリース。チャート1位を獲得し、YMOが社会現象となるきっかけとなりました。それから45年を経て、アルファミュージック設立55周年を記念し、ライヴ・レコーディングが行なわれた4都市5公演の全貌を伝えるライヴ・ボックス・セットとしてリリースが決定しました。
細野、坂本、高橋のメンバーに加え、サポート・メンバーに
渡辺香津美 (g)、
矢野顕子 (key)、
松武秀樹 (programming)が参加し、世界的エンジニアのGOH HOTODAがミックスとマスタリングを担当。細野監修のもと、マルチテープから丹念に作業を行なうことで、当時の会場の熱気もそのままに、1979年のワールド・ツアーを追体験できるのはもちろん、新たな音楽的発見も多い最新のサウンドにアップデートされた、YMOが唯一無二の存在であることを再確認できる作品に仕上がっています。
また、ザ・グリーク・シアターやニューヨークのナイトクラブ「ハーラー」でのライヴの模様を撮影した映像作品を、最新の技術でアップコンバート。サウンドはGOH HOTODAが新たにミックスとリマスタリングを施して、歴史的ライヴを最新かつ最高のクオリティで楽しむことができます。ワールド・ツアーの貴重な記録などを掲載する豪華ブックレットには、未発表の写真も掲載。永久保存版にふさわしい内容となっています。
なお、アルファミュージックのYouTubeチャンネルでは、本作ボックス・セット収録のザ・グリーク・シアターでの「RYDEEN」の映像を公開。さらに、リリースを記念して、各サブスクリプション配信サイトでは、YMOの入門編ともいえるプレイリスト「はじめてのYMO」も公開されています。
2023年に惜しくも高橋と坂本がこの世を去りましたが、今なお世界に広がり続け、フォロワーが増え続けているYMOの足跡をあらためて体験するいい機会になりそうです。
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