坂本龍一の呼びかけにより7月7日(土)、8日(日)に幕張メッセで開催された“脱原発”フェス<NO NUKES 2012>。バラエティに富んだ出演アーティストのステージの中でも、特に熱い注目を浴びた
YMOのパフォーマンスをレポート。
7月7日(土)初日の1曲目は、同日にヘッドライナーとして出演した
クラフトワークの「放射能(Radioactivity)」(1975年)をカヴァー。震災以降、
細野晴臣はソロ・ライヴでもこの曲を演奏しており、今回の<NO NUKES 2012>を象徴する曲とも言えるのでは。
重く静かにはじまったステージは、2曲目からはお馴染みの「ファイアークラッカー」へ。今回のために新しく用意したというダンサブルな進化を遂げた「SOLID STATE SURVIVOR」「中国女」と続き、「千のナイフ」では昨年の<WORLD HAPPINESS>で披露した「NO NUKES, MORE TREES」とプリントされた旗を坂本龍一が演奏中に振り、「東風」ではバック・スクリーンに反核マークが映し出されるなど、随所に“NO NUKES, YES LIFE”のメッセージが顔を出し、フェスの趣旨である“脱原発”を強く訴える。
この日のステージは、
高田 漣がギターを弾く場面も多く、
小山田圭吾とのWギターで、これまで以上にアグレッシヴなアレンジとなっていたのも特徴。そしてラストは“今”のエッセンスを取り込んだ骨太な2012年型「Rydeen」できっちりと締める。
初期のダンサブル・ナンバー中心の前日とは趣を変え、7月8日(日)の2日目は「Lotus Love」「Ongaku」「Riot in Lagos」といった中期の重厚なテクノ・ナンバーが続く。後半の「東風」以降は、初日と同じくダンサブルなYMOに。ラストの「Rydeen」では、かの“もんじゅ君”がステージに乱入。さらには「ライディーン」と書かれた段ボール製のロボット“ライディーン君”までもが乱入(ちなみに中に入ってたのは、この日に出演した
Ken Yokoyamaだとか)。このサプライズ・ゲストの登場に会場は大いに沸き、何よりもYMOのメンバーが笑顔を見せながら演奏していたのが印象的。アンコールの「SOLID STATE SURVIVOR」演奏後、「NO NUKES, MORE TREES」フラッグを振りながら、教授がマイクに向かって「NO NUKES!」と呟くとステージを降り、YMOのパフォーマンスは終了。
そして、YMOの次なるパフォーマンスは、今や彼らのホーム・グランドとなった8月12日の東京・夢の島<WORLD HAPPINESS 2012>(
www.world-happiness.com)。くれぐれもお見逃しなく。
YMO+小山田圭吾+高田 漣+権藤知彦
@NO NUKES 2012 SET LIST
[7月7日(土)]
01. 放射能 / Radioactivity (クラフトワークのカバー)
02. ファイアークラッカー / Firecracker
03. SOLID STATE SURVIVOR
04. 中国女
05. 千のナイフ / 1000 Knives
06. Cosmic Surfin' 〜 Absolute Ego Dance
07. 東風
08. Rydeen
[7月8日(日)]
01. 放射能 / Radioactivity (クラフトワークのカバー)
02. Lotus Love
03. The City of Light
04. Ongaku
05. 中国女
06. Riot in Lagos
07. 東風
08. Rydeen
〜EC〜
09. SOLID STATE SURVIVOR