『
新聞記者 』で第43回日本アカデミー賞優秀監督賞を受賞、記録的大ヒットとなった『
余命10年 』のメガフォンを取った
藤井道人 監督のオリジナル脚本、そして『新聞記者』、『
ヤクザと家族 The Family 』、『
空白 』などの話題作を世に贈り出してきたスターサンズの
河村光庸 プロデューサーの遺作となる映画『ヴィレッジ』が2023年に公開。この度、特報映像と追加キャスト情報が公開されています。
本作は、“村”という閉ざされた世界に、現代社会の闇を投影した異色のサスペンス・エンタテインメント。とある日本の集落・霞門村(かもんむら)を舞台に、そこで生きる人間たちの、きれいごとだけでは生きていけないリアルな姿を描きます。環境問題、限界集落に若者の貧困、広がり続ける格差社会と、道を誤ったら這い上がることが困難な社会構造の歪みといった、現代日本が抱える闇をあぶり出しています。
これまでに多くの話題作を手がけてきた藤井道人監督と、日本映画の変革者として、絶えず注目作を世に贈り出してきた故・河村光庸プロデューサーの遺志と遺伝子を受け継いだ注目のスタジオ・スターサンズの制作チームが結集。主演に
横浜流星 を迎え、エンタテインメントと日本社会をえぐるリアルが融合したかつてない人間ドラマが誕生しました。
本編映像初公開となる特報映像では、幻想的な夜霧が漂う霞門村の美しい風景から始まります。亡き河村プロデューサーは、本作制作決定時「皆さんは恐らくこの映画が完成した時に驚愕することでしょう」と語っていましたが、その言葉通り、公開された特報映像では、美しい村の風景と神秘的な「薪能」の儀式による荘厳な世界が映し出されます。一方、大自然を切り裂いて山の間にそびえたつ巨大なゴミの最終処分場は、伝統文化を継承しながらも、生きてゆかねばならない村の事情をうかがわせます。「伝統」と「実利」、その間で揺れ動く人々。「ムラ」という閉ざされた世界で生きるしかない人間たちのリアルを切り取った、まさに現代日本の縮図といえる、魂を揺さぶる傑作誕生への期待が高まります。圧倒的映像美と世界観、ミステリアスな要素が散りばめられた映像に息を飲むこと必至の特報となっています。
横浜流星演じる主人公・片山優は、過去のある事件によって村中から蔑まれ、母親が作った多額の借金返済のためにゴミ処理施設で不法投棄を強制させられるどん底の日々を送っていました。逃げることもできず、閉ざされた世界で一人苦悩し、絶望と共にただ生きるしかない。暗く深い闇を抱え、無精髭を生やして「薪能」を虚ろな表情で見つめる闇落ちした横浜の姿は観る者を惹きつけ、まさに新境地と呼ぶに相応しい、これまでに誰も観たことのない横浜の姿が観られることを予感させてくれます。
そして今回、横浜を取り巻く豪華出演者たちの姿も公開。一度は村を出て上京したものの再び霞門村に戻り、優に手を差し伸べる幼馴染の中井美咲を演じるのは
黒木華 。霞門村の村長・大橋修作役に
古田新太 。大橋修作の弟で、幼い頃に優や美咲に能を教えていたものの、ある事件をきっかけに村を出た大橋光吉を
中村獅童 が演じます。村長の息子という権力を傘に、ゴミ処理施設で働く大橋透役に
一ノ瀬ワタル 。借金返済のため、優と共にゴミ処理施設で働く青年・筧龍太役に
奥平大兼 、人とコミュニケーションを取るのが苦手で内気な性格の美咲の弟・中井恵一役を
作間龍斗 (
HiHi Jets /
ジャニーズJr. )が演じるほか、ゴミ処理施設を使って不法投棄を行い、影で村を牛耳るヤクザ・丸岡勝役に
杉本哲太 、ギャンブルに溺れて多額の借金を抱える優の母親・片山君枝役に
西田尚美 、霞門村の村長を代々務めてきた大橋一族の母として絶大な権力を持つ大橋ふみ役を
木野花 が演じ、若手から実力派俳優と豪華出演者によって、よりリアリティを増した本作にご期待ください。
[コメント] 京都で1ヵ月オールロケをしたことにより、作品に集中して優として生き、すごく良い環境の中で撮影できました。何度も何度も書き直して、愛のある最高な脚本を作り上げてくれた監督には感謝しています。実際に完成された脚本を見たときに、村社会というものに共感しやすくするために現代社会に置き換えていたり、その中で能や環境問題だったり、その要素が入ることによって今までに見たこともない挑戦的で考えさせられる人間ドラマになっていると感じ、自分自身も今回この作品で能や環境問題に触れることができ、そして登場人物の言葉などにとても考えさせられました。能は伝統芸能であり、自分の内面と向き合い自分なりに受け止めるそうです。解釈に正解、不正解は無くそれぞれの答えが出るものです。今回の作品はまさにそうで、皆さんがどう感じるのか楽しみですし、何か心に感じたことを大事にしてほしいです。監督と出会って7年。お互い切磋琢磨して、少しずつ力をつけて、このタイミングで今回主演を務めさせて頂き、素晴らしいキャスト、スタッフの皆様と作品作りができ、得るものがたくさんあり、宝物のような時間を過ごせました。お楽しみに! ――横浜流星 『余命10年』の撮影で初めて藤井監督にお会いしてから、また是非ご一緒したいと願っていたので、こんなにすぐにお声がけいただき、とても嬉しかったです。初めて脚本を読んだときは、横浜さんが演じる優君の寂しさや孤独感、私が演じた美咲の孤独感に惹かれましたが、能という日本の伝統芸能を映画にするということに新しさと面白さも感じました。初共演の横浜さんとも、藤井監督の演出のもとでお芝居のやり取りをより深くできたと思っているので、このような機会を与えてもらい光栄でした。今までに見たことがない映画になると感じていますし、自分自身も作品の完成が楽しみです。 ――黒木華 藤井組は初めてで、最初のシーンで何回(カメラ)回すねんと思ってしまいました。藤井監督はすごく細かく、粘り強くて難しい要求もあったのですが、(応えることは)役者として楽しいことでもあるので。共演した横浜くん。あのテンションで、藤井監督のテイクについていけるのがすごいなと。いや本当素晴らしい役者でしたね。 ――古田新太 現在もしかしたら見過ごしているかもしれない問題点、そういった裏メッセージをこの作品から自分自身感じるものがあったので、やりがいのある作品だなと思いました。横浜さん、黒木さんとの共演は楽しかったです。黒木さんは何年も前から拝見させていただいていた女優さんなので非常に楽しみでしたし、流星くん演じた優という人をいとおしくなるというか、彼自身本当そういう魅力があるので楽しかったです。今回は本当に監督に質問することが多かったです。やりがいのある役と同時に難しくもあったので、監督のおっしゃるイメージに近づけるように、素直にやらせていただきました。これだけ能のことが描かれている映画も珍しいと思いますし、現代社会における何かメッセージもありますので、僕自身もこの映画の出来上がりを楽しみにしていますし、この映画が持っているストーリー性というのを素直に受け取っていただけたら嬉しいなと思っています。 ――中村獅童 実際にこういうダークな村ってあるんじゃないかな?って思うぐらい面白い脚本でしたし、撮影もすごく楽しく過ごせました。横浜さんは空手の世界チャンピオンで、僕も格闘技をやっていたことがあるので、アクションシーンの撮影はすごく印象に残っています。横浜さんも現場で「何も遠慮せずに来てください」と全部を受け止めてくれ、すごくやりやすかったです。藤井監督は本当に丁寧な演出をされる方だし、役者の心情に寄り添って一緒に考えてくれる、本当に素敵な監督でした。歴史に残る金字塔を打ち立てるものすごい映画になるんじゃないかなって、今から楽しみです。 ――一ノ瀬ワタル 流星さんとはこの作品のクランクイン前に1度だけお会いしたことはあったんですけど、お芝居を直接見たことがなくて、今回実際にお芝居を一緒にやって、改めてすごい先輩だなと感じました。すごくかっこいいし優しかったし、駄目なとこないじゃんと、これはちょっと惚れちゃうと思いました。藤井監督は、全て答えを持っていて、すごく心強かったし、だからこそ藤井監督からこういう風にしてみてと言われたら素直に納得できました。自分が疑問に思うようなことが1回もこの現場でなくて、今までにないような感覚でした。先輩の流星さんや沢山の役者さんたちがどういうお芝居をしてるのか、藤井監督が映画としてどういう風に成り立たせるのかなっていうのは、今までとは違う気になり方をするような現場だったので、この映画がどういう風に出来上がるのか楽しみです。 ――奥平大兼 監督がきちんと言葉にして伝えてくださる方だったので、なるべく応えられるよう努力しました。すごい俳優さんたちに囲まれて、すごいスタッフさんたちに囲まれてやってるんだなと、緊張しましたが、ありがたい体験をさせて頂きました。映像とか綺麗すぎて、これ全部繋がったらすごいだろうなと思いましたし、すごい作品に出演しているなって思いながら撮影していたので公開が楽しみです。 ――作間龍斗(HiHi Jets / ジャニーズJr.) VIDEO
©︎2023「ヴィレッジ」製作委員会