兵庫県神戸市出身のギター弾き語りシンガー・ソングライター、
優利香が11月15日、大阪市内のライヴハウス「梅田CLUB QUATTRO」にて、メジャー・ワンマン・ライヴを開催。満員の観客とともに、その喜びを分かち合い、新たな一歩を踏み出しました。
優利香は高校卒業後、大阪の専門学校でギターの演奏、歌唱、楽曲制作などを学びながら、シンガー・ソングライターとしての活動をスタートさせました。2020年、ABCテレビのオーディション「OHA-1グランプリ」に参加し、353曲の応募の中から、自身が書き下ろした楽曲「眩しい朝日」がグランプリを受賞。同局の朝の人気情報番組『おはよう朝日です』のテーマ曲として2年間(20年10月〜22年9月)に渡って起用され、知名度・人気が急上昇。大きなターニングポイントとなりました。
今年8月26日、初ライヴを行った思い出のライヴハウス「京橋Arc」でのワンマン・ライヴにてメジャー・デビューを発表。自身の誕生日でもある11月14日に徳間ジャパンよりメジャー・デビュー・シングル「Phostep」をリリース。そのタイトルはギリシア語で“光”を意味する「Phos」、英語で“歩み”を意味する「step」を繋いだ造語。メジャー・デビューや新たなスタート、夢への階段を駆け上がっていく決意が込められた、疾走感のある応援ソングに仕上がっています。
[ライヴ・レポート] リリース翌日の11月15日、「優利香メジャーデビューワンマンライブ『Phostep』〜宣誓!正々堂々、光り輝くことを誓います!〜」本番当日の朝、優利香はX(旧ツイッター)で「これから羽ばたけるように、蝶々入れてもらいました!」とネイルの写真をアップし、「もう楽しむ気持ちしかない」とライブに向けての意気込みを伝えた。悲願のメジャーデビューを果たした彼女をお祝いしようと、会場には老若男女のファンが集結。4人のサポートバンドメンバーに続いてステージに登場した優利香は、観客に一礼した後、「ようこそ!優利香のワンマンライブへ!」と挨拶。まっすぐで、パワフルな歌声で『輝く未来へ』を届け、瞬く間に“優利香ワールド”へと観客を誘っていく。3曲続けて披露した後の最初のMCでは「たくさんの人に観に来てほしくて、(路上ライブなど)いろんなところで歌ったりしていたので、今日初めて優利香のライブに来たよっていう人もいらっしゃると思うんですけど、ちょっと聞いてもいいですか?初めて来たよ〜っていう人はいますか?」と問いかけると、たくさんの方が挙手。予想以上の人数だったからか、「すごい!」と驚きの表情を見せた。
続いてのブロックでは、コールを入れる部分もレクチャーして、タオル回し曲『明日やろうはバカヤロウ』を投入!自らもタオルを振り回しながら、会場のボルテージを上げていく。「タオル振り回し、ありがとう!ステージから見る景色が本当にすごくて、一人一人に本当に感謝です!」とテンションが上がりまくった優利香は、「今日クアトロでどうしてもやりたいことがあって、1段目、2段目、3段目だと思うんですけど、1階席〜!(→観客「イエ〜イ!」)というのをやりたい!」と、コール&レスポンスをリクエスト。「1階席はアリーナ?」と更に解釈を発展させ、「アリーナ〜!」「2階席〜!」「3階席〜!」で無事に成功させると、「楽しい!心が満たされました!」と大満足の様子。「ライブでは会場にいる誰よりも私が一番楽しむことを目標にしている」という彼女にとって、至福の瞬間だったことは間違いない。
中盤ではミディアムナンバーを歌い上げ、確かな歌唱力を発揮すると、メジャーデビューシングルのカップリング曲『Lens』を披露。「昨日リリースされて、今日がメジャーワンマンライブということで…あっ!昨日、私誕生日やったんですよ!忘れてた(笑)」と、まさかの告白。その理由は、スタッフさんと今日のライブの確認作業などで忙しく、「誕生日どころじゃなかった」とのこと(家ですき焼きとバースデーケーキは食べたそう)。また、黄色がラッキーカラーで、今日の衣装のニットも、ネイルも黄色にした上、「ネイリストさんからの提案で、羽ばたくようにという意味を込めて、蝶々を付けてもらったんです。左手やから、ギターを弾くのに何の問題もないと思っていたんですけど、弾きづらいです」と語り、会場を今日一番の爆笑の渦に。
終盤は、地元の神戸を舞台にした『須磨浦公園バス停前で』で弾みをつけ、続く『Eureka』で観客が拳を突き上げてハイテンションに。そして満を持しての『眩しい朝日』!バンドサウンドに乗り、最強のロックナンバーへと昇華させていく。本編ラストにメジャーデビューシングル『Phostep』を披露!笑顔で客席を見渡しながら歌唱する優利香。夢のように幸せな光景を目に焼き付けていたのだろう。
アンコールではグッズのTシャツに着替えて登場。「ちょうど1年前にABCホールでワンマンライブをさせていただいたんですけど、今年はABCホールよりも大きな会場でワンマンライブをすることが出来て、メジャーデビューさせていただきました!本当にありがとうございます!」と、感謝の思いを伝える。更に「ここまで来るのに大変なこともいっぱいあったけど、今日この景色を見られて、音楽を続けてきてよかったなって。もっともっとここから大きい景色を想像できるなと思っちゃいました。想像できることって、叶えられるんですって」と新たな目標を明かすと、来年1月に名古屋、2月に神戸、3月に東京で『Phostep』のリリースツアーを開催することを発表!会場は大きな歓声と拍手に包まれた。優利香の原点とも言える初期の名曲『青いクジラ』や、コロナ禍で悩みながらも音楽活動を続けることを決意した心境を綴った『やりたい事』、そして「私にしか作れない景色」という両手で三角マークを作って盛り上がる『三角マーク』で、メジャーデビューワンマンライブを締め括った。『三角マーク』の間奏では、「もっともっと大きなところに連れて行くので、ついて来て下さい!」と決意表明。最後に改めて「今日は本当にありがとうございました!優利香でした!」と挨拶。充実感に満ちた笑顔で手を振りながら、ステージを後にした。
その堂々たるステージパフォーマンスとは対照的に、MCでは言葉をよく噛んだり、発するワードを間違えていたり、天然っぷりを遺憾なく発揮していた優利香。「おはよう朝日です」でお世話になっていたABCの岩本アナウンサーが「歌は心配していないけど、MC大丈夫?」と言う理由がよくわかりますが、そのギャップも彼女の魅力のひとつ。ぜひ一度ライブを観ていただきたい。約2時間半で全18曲を披露し、正々堂々、光り輝くことを誓った優利香。近い将来、“最高のスペクタクル”を見せてくれるはずだ。 TEXT: ポッター平井
PHOTO: 桃子