現代のフランスを代表女性シンガー、
ザーズ(Zaz)が
エディット・ピアフ、
エラ・フィッツジェラルド、
フランク・シナトラらが歌った名曲の数々をカヴァーする新作を今月10日に本国で発表。それを記念したコンサートが、15日にパリのMaison de la Radioにて開催されました。
ラジオ収録のために使用されるこの劇場のキャパシティは800人。一般応募と招待で会場に詰めかけた観客の前に、ザーズが姿を現したのは、開演時間をすぎた午後9時頃。ダブル・ベース、ギター、ドラムス、オーボエ、ピアノというアコースティック編成のバンドを従え、新作収録曲でエディット・ピアフの歌唱でお馴染みの「パリの空の下」でコンサートは幕を開けました。「いつものパリ」「パリの手紙」「私の心のパリ」と序盤はパリへの思いを歌い上げる往年のスタンダード・カヴァーを立て続けに披露。地元の観客からは盛大な声援がおくられた。
ステージには、バンドの5人のほかに、アコーディオン、弦楽四重奏、男性ヴォーカリスト、黒人コーラス・グループなどが登場。楽曲に彩りを添えるなか、膝丈の濃紺のシンプルなドレスにブーツという出で立ちのザーズは、少々ハスキーな落ち着いた声を披露していく。「パリ野郎」「パリジェンヌ」などは、ハーモニカや黒人男性コーラスをフィーチャーし、ブルース色の濃い演奏に。また「二つの愛」などはラテン色が強烈、ビートに乗って情熱的にザーズが踊った。後半は黒いラメのイヴニング・ドレスに着替え登場、「私の心のパリ」を、ビッグバンドをバックに歌い観客を圧倒した。
新作
『PARIS〜私のパリ〜』(WPCR-16205 2,400円 + 税)の日本盤は2015年1月28日(水)に発売。レコーディング・ドキュメンタリーを収録する
DVD付きの初回限定盤(WPZR-30606〜7 3,300円 + 税)も同時発売です。